ビール業界がまとめた平成23年1月-12月のビール類(ビール・発泡酒・新ジャンル酒類)の課税出荷数量は560万644klで、前年の581万3110klに比べ前年比3・7%減少となり、平成17年以降7年連続で前年割れが続く結果となった。出荷数量の内訳を見ると、▽ビール=280万klで4・1%減▽発泡酒=86万klで12・9%の2ケタ減▽新ジャンル酒類=194万klで1・8%の増加--と新ジャンル酒類のみ増加と厳しい状況だ。またビール各社のシェアは、アサヒビールが37・9%、キリンビールが36・2%、サントリーが13・3%、サッポロビールが11・6%となり、アサヒビールが昨年に引き続きシェアトップとなった。
ビール業界がまとめた平成23年のビール類課税出荷数量は560万644kl、3・7%減と、平成17年以降7年連続の前年割れを示し、ビール類トータルの減少傾向に歯止めがかからない。
昨年のマイナス要因は、東日本大震災による供給不足や自粛ムードによるものが大きい。それに加え、近年継続している消費者のビール離れおよびハイボールやチューハイ、カクテル類への飲用移行、さらに言えば、大手量販店の韓国産PBや各社が展開するノンアルコール飲料の好調なども影響している。
各分野別の出荷状況を見ると、ビールは279万8237klで4・1%の減少を示した。昨年は特に、震災以降継続する業務用の不振が響いている。発泡酒は86万1096klで、12・9%の大幅減少。ビールと新ジャンル酒類の狭間で、年々シェアが縮小傾向にある。新ジャンル酒類は194万1311klで1・8%増を示した。ビール類唯一のプラスとして評価したいところだが、その伸び率は年々低くなりつつある。
各分野別のシェアは、▽ビール=49・9%▽発泡酒=15・4%▽新ジャンル酒類=34・7%となり、ビールのシェアが50%を切る結果となった。なお、平成22年度のシェアは、▽ビール=50・2%▽発泡酒=17・0%▽新ジャンル酒類=32・8%であった。
発泡酒の税制を考える会がまとめた新ジャンル酒類のデータによると、総計194万1311klのうち、「その他の醸造酒・発泡性①」のものが71万1696klで2・4%減、「リキュール類(発泡性①)」のものが122万9615klで4・4%増を示し、昨年に引き続きリキュール類タイプの新ジャンル酒類が好調に推移している。
ビール各社の出荷数量は、▽アサヒビール=212万2324kl(2・7%減)▽キリンビール=202万9522kl(4・9%減)▽サントリー酒類=74万6399kl(0・1%減)▽サッポロビール=65万2117kl(6・8%減)--となり、アサヒビール社が昨年に引き続き首位となった。各社のシェアは、▽アサヒビール=37・9%▽キリンビール=36・2%▽サントリー酒類=13・3%▽サッポロビール=11・6%を示している。
昨年のビール市場は、東日本大震災による影響を大きく受けたが、「震災がなくとも市場は厳しい状況にある」と示す関係者は多い。「家庭用は新ジャンル」という構図が固まる中で、大手量販店が取り扱う韓国産PBの影響は大きい。さらにここ数年で活性化した、ノンアルコールのビールテイスト飲料の好調も、ビール類に影響を与えている。これらの実数にカウントできない“ビール類の数字”の影響は今年も引き続き予想される。
今後、ビール市場の活性化につながるのは、新商品展開や価格訴求だけではなく、各社の主力ブランドのさらなる基盤強化と思われる。ビール類愛飲者への再アプローチこそが、ビール類復権の第一歩となるのではなかろうか。今年のビール市場に期待したい。