綾菊酒造「国重会」 芳醇でまろやかな味

 【香川】秋の本格出荷に向けて日本酒の熟成経過をみる「呑み切り神事」が7月8日、香川県綾歌郡綾川町の綾菊酒造(寺嶋吉太郎社長)であり、酒販店の特約グループ「国重会」(岡田衞人会長)のメンバーら約30人が芳醇でまろやかな仕上がり具合を祝った。同会がPB販売する人気ブランド「国重」シリーズの吟醸酒で、今後びん詰めして順次出荷する計画。

 呑み切りは、冬場に仕込んだ酒がひと夏越して熟成した際の品質を調べる検査で、昔ホーロータンクが木製の杉桶だった頃に封をしていた栓を「呑み」と呼んだことにちなんでいる。現在は金属製の金具で、封を切ると蔵内に芳醇な香りが漂い、地元の松熊八幡神社の上里(こうざと)秀直宮司ら2人の神官が特設祭壇に供えて上々の熟成を祈願した。

 厳かな雰囲気のなか、神事には香川県小売酒販組合連合会の多田健治会長や坂出小売酒販組合の渡辺昭士(あきお)理事長ら来賓も出席。参加者は「切れ味も良く大変おいしい」「蔵についた麹菌を大切にされている」「会員の皆さんのお陰でぜひ売って伸ばしてほしい」「気候で酒造りに苦労されたが、良いお酒で拡売に努力したい」と絶賛した。

 今年2月に仕込んだ酒で、杜氏の国重弘明氏は出来栄えについて「酸が少なかったことから、メーターとのバランスをとった。日本酒度プラス5でクセのない飲み飽きしない切れ味の良さが特徴。毎年期待と心配で呑み切りをするが、想像通りだった」とPRした。

 国重会は現在、会員約80人で、PBは「純米吟醸酒」「吟醸酒」「特別純米酒」「本格米焼酎」と4シリーズある。岡田会長は「綾菊の首脳陣らと3人で立ち上げたブランド。オオセトの原料米で酒造りは難しく、当初は甘口タイプで浸透にも苦労したが、われわれの手印。どんなことがあっても表裏一体で火を消さない」と強調。参加者は、讃岐うどんを入れた大鍋の特製「どぜう(ドジョウ)汁」を味わいながら暑気払いし、今後の健闘を誓いあった。

(掲載日:2010年07月21日)

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