【島根】島根県・石見(いわみ)地区の新酒を審査する第58回「石見新酒品評会」が3月30日、島根県浜田市港町の鈴蘭別館であり、同地区16社のうち12社が大吟醸や純米吟醸など60点を出品した。審査の結果、最高位の最優秀賞(同技術賞)に清酒「誉池月」醸造元の池月酒造(杜氏・森井久男氏)などが選ばれ、この日の褒賞授与式で栄誉が称えられた。
審査は前週26日に実施し、▽広島国税局=小山淳主任鑑定官▽県産業技術センター(浜田技術センター)研究開発グループ=土佐典照科長▽同センター生物応用グループ=田畑光正主任研究員▽元・同センター研究統括監=岩本正俊氏▽ホリエサケ・フーズ・アイ=堀江修二代表の5人で、味や香りを入念に3審まで審査した。
審査長の土佐氏によると、今年の酒造りは寒暖の差が激しかったうえ、夏場8―9月の暑さによる原料米の軟質傾向で通常より醪日数が長くなるなど温度管理に苦労したが、出来た新酒は芳醇で味がのった上々の出来栄え。「島根の酒は麹をしっかりと造り、濃淳でグラマラスな香りが特徴。今年は後味も軽く、優劣を決めるのが困難だった」と品質の良さに太鼓判を押した。
式典で島根県酒造組合の藤田教造会長は「デフレスパイラルによる景況感の悪化で飲食店が悪く、日本酒も落ちているが、島根の酒は原料にこだわるなど優れた酒蔵群。今年も甲乙がつけがたく丹精込めた出品酒ばかり」と評価。品評会の名誉会長を務める浜田市の宇津徹男市長や浜田税務署長らも地酒業界にエールを贈った。
表彰されたのは最優秀賞が池月酒造のほか、都錦・都錦酒造(杜氏・岩成重徳氏)、宗味・右田本店(同・小原広明氏)で、優秀賞(同技術賞)は華泉・石州酒造(同・潮春光氏)、環日本海・日本海酒造(同・岡田隆好氏)、扶桑鶴・桑原酒場(同・竹内定夫氏)。このほか優等賞は▽玉櫻(玉櫻酒造)▽開春(若林酒造)▽初陣(古橋酒造)▽石見銀山(一宮酒造)▽加茂福(加茂福酒造)▽高砂(財間酒場)の6社だった。
会場では参加した杜氏らが親睦を深め、永年勤続10年(一宮酒造・西澤治昭、若林酒造・山口竜馬)2氏の表彰もあった。