【熊本】熊本酒造組合(吉村浩平理事長)が県と共同で立ち上げた統一ブランドの日本酒「熊本純米・さゆる」の披露・大試飲会が3月17日、熊本市内のホテルであった。
「さゆる」は県内の蔵元10社が今酒造期、熊本県産米と熊本酵母を使い、熊本の水で醸した純米酒。“冴(さ)える”を意味する熊本弁を酒名とし、ラベルも冴の文字を10色でデザイン化した。ネーミングは公募。約8000件の応募から選定した。アルコール度数15度/容量720ml/小売価格税込1200円。翌18日に一斉発売された。
当日の会には一般消費者約400人が来場。県産食材を使った料理とともに初お目見えの「さゆる」を堪能し、ソムリエ・田崎真也さんのトークショーも楽しんだ。蒲島郁夫熊本県知事も臨席し、新ブランドの門出を祝った。
田崎さんは10種の「さゆる」をテイスティングし、各種の個性について、「ゴールデンデリシャスの華やかさと爽やかさ」「スパイシー」などあふれる言葉でコメント。当日の献立にも触れながら、「ネギの甘味と香りを引き立て、『人文字ぐるぐる』と合う」「アフターがシャープで、『阿蘇高菜巻』がいい」--と、県産食材と県産日本酒の好相性を指摘した。「どれも冴えわたった印象」と総評し、「それぞれの違い、どんな料理、どんなシーンと合うのか、また温度を変えて、熟成したひやおろしなどさまざまなタイプでも楽しんでほしい」と語った。
統一ブランド酒の開発は、県の「くまもとの銘酒販路開拓事業」(予算1800万円)の一環。同事業ではこれまで、福岡県の一般消費者を対象に、酒会や熊本県内の蔵をめぐるバスツアーなどを催してきた。
県では、来春の九州新幹線全線開業を控え、地元の価値あるものを再発見しPRする“くまもとサプライズ”運動を始動したばかりで、そのけん引役としての期待も大きい。
熊本酵母は、熊本県酒造研究所(「香露」醸造元)が守り育ててきた酵母。吟醸用酵母として有名だが、蔵元からは純米酒の仕込みに使うことで可能性が広がるとの声も聞かれた。酒造組合は「それぞれの蔵の技を尽して醸したもので、それぞれの蔵の個性があらわれている」とアピールしている。
参加蔵元 亀萬酒造、河津酒造、熊本県酒造研究所、瑞鷹、千代の園酒造、通潤酒造、花の香酒造、火の国酒造、室原、山村酒造