キリンホールディングスとサントリーホールディングスは、経営統合に向けて交渉を行ってきたが、2月8日に両社社長が会談を行い、交渉の終了を決定した。昨年7月に統合交渉が表面化して以降、「世界最大級の食品会社誕生」に向けて統合交渉を続けてきた両社に注目が集まっていたが、統合比率や経営に対する考え方が一致せず、統合には至らなかった。
両社は交渉終了に関して、「統合新会社は公開会社として経営していくことを前提に、経営の独自性・透明性が十分に担保されるべきと考えていた。しかし、この点につきサントリー社との間で認識の相違があり、このまま統合交渉を継続しても、当社が目指す『グローバルリーディングカンパニー』として、国内外のお客様・従業員・株主をはじめとしたすべてのステークホルダーから理解・賛同を以って受け入れられる会社の姿を描くことが困難であると判断し、交渉を終了することを決定した」(キリン社)、「統合新会社のあるべき姿を検討していく中で、統合比率をはじめ、キリン社との間に認識の相違があり、今交渉において当社が追い求めている新会社の実現は難しいと判断した」(サントリー社)とコメント。互いに認識の相違があったことを認めた。
今回の交渉終了についてサントリーホールディングスの佐治信忠代表取締役社長は、「最終的な統合比率で合意にいたらなかったため、キリンホールディングス社との統合交渉をこのほど終了した。今後は世界有数の総合酒類食品企業を目指し、積極的な挑戦を続けていく」と語った。
「グローバルな競争に勝てる、世界に通用するメーカーの実現」という共通の目的に向けての「夢の統合」は、まさしく儚くも夢と消えた。振り出しに戻った感はあるが、今回の件は両社にとって企業のあり方そのものを見つめなおすきっかけになったともいえる。各々が力と個性を持った魅力ある企業として、今後も歩むことに期待したい。