【宮崎】宮崎県酒造組合(加盟38社、渡邊眞一郎会長)は2月2日、宮崎市のニューウエルシティー宮崎で「宮崎の本格焼酎鑑評会」を開催した。県産本格焼酎の製造技術向上を目的に開催しているもので、34回目。県下の25社30場から出品された146点の本格焼酎を、熊本国税局鑑定官室・後藤邦康室長はじめ、県食品開発センターの研究員、メーカーの製造責任者ら13人が官能審査した。同鑑評会は賞の授与はせず、個別講評やきき酒会を技術研さんにつなげるもの。各蔵の酒質の個性化を目指し、商品開発にも資するねらいがある。
当日は午前中、出品酒が審査され、午後から出品各社の技術者や蔵人がきき酒を行った。きき酒には約130人が参加。若手の姿が目立った。今年はインフルエンザ感染防止の観点から、ガラスコップ以外に使い捨てコップも準備。びんには数ml程度を注ぐフリーポアラーを取り付けた。例年同様、成績上位20%程度の出品酒に印を付け、技術研究の参考とした。
出品対象は、平成21年2月1日以降の自製・単式蒸留焼酎。全146点の原料別点数は、▽芋(コガネセンガンのみ)=50▽同(紅系等)=32▽麦=40▽米=6▽そば=14▽とうもろこし=2▽栗=2--だった。
審査結果について後藤鑑定官室長は、「芋は香り豊かで芋独特の甘味がある。麦はきれいな製品が多く、飲みごたえがあるものもあった。米には米らしい個性、そばは例年、安定した製品が出品されるが今年は特にそば特有の風味があった」と講評。さらに製造者の一層の技術研さんを促し、「南九州は本格焼酎の本場、日本の焼酎の中心で、長い歴史を持つ焼酎文化もある。宮崎にはいろいろな原料を用いた製品があるが、安定した製品に仕上がってきており、南九州でも独特で、トップレベルの技術を培っている。個性化は重要なテーマだが、幹を育てるのも文化。その幹の周りに違うタイプのものが必要で、鑑評会を充実させていってほしい」と語った。
渡邊会長は鑑評会の意義について、「各蔵の新しい商品に対するチャレンジになっており、それに欠かせない技術アップにつながっている」と述べた。WHOが飲酒弊害を問題視し、その根絶を目指していることにも触れ、「そのことを前向きに捉えるかどうかで業界の進路が決定される。酒(販売管理)の経験が浅い人が安易に参入できる環境が規制されるようになれば、利益を出すことができ、美味しいお酒を適量嗜(たしな)んでいただけるようになるのではないか」との見解を示した。