【佐賀】佐賀県原産地呼称管理制度認定酒SP(セールス・プロモーション)事業が順調に動いている。今年8月から、佐賀県酒造組合(木下武文会長)が、県産酒の魅力を消費者へ伝える酒会を継続開催。料飲店で10人程度の消費者が蔵元と交流を深める酒会も重ねてきた。
ふるさと雇用再生特別交付金を活用し、酒造組合が佐賀県から受託している事業の一環。平成23年度末まで総額約1億円の交付予定で、組合は販促員3人を雇用し事業推進の体制を整えた。県産原料100%の純米酒と本格焼酎の官能審査も行い県が認証する原産地呼称酒のアピールはもとより、消費者にとっては広く県産酒の魅力に触れる契機となっている。
酒会は現状、日本酒メインで県内での展開。酒造組合やホテルなどを会場に開く“佐賀 SAKE NIGHT”と、料飲店で催す“さが美酒物語”の2タイプで、いずれも蔵元が参加し、お酒の話をした後、県産酒を楽しむ。NIGHTは、男女50人・女性30人の会を交互開催(会費1000円程度)で年間に20回、物語の方は15人程度(同3000円程度)で年間80回、2つの会を合わせ1年間に100回の酒会開催を目指している。
12月10日現在、NIGHT8回、物語28回の開催実績。11月20日には今年最後、通算8回目となるNIGHTが、女性30人限定、佐賀市のシアターシエマで催された。会場は映画上映を行うサロン。天吹酒造(「天吹」醸造元、木下武文代表、みやき町)と鳴滝酒造(「聚楽太閤」醸造元、古舘正典代表、唐津市)の代表が講師を務め、テイスティングも交えながら、日本酒の魅力や楽しむヒントを易しく伝えた。話が始まると、緊張気味だった参加女性の表情が和らいだ。
冒頭、SP販促員が県の原産地呼称管理制度について説明。セミナーでは木下代表が、「日本酒は体に良い」と強調。多くのアミノ酸を含み、冷え性にも効果てきめん。ストレス発散にも効果的だと指摘し、日本酒と優しく付き合うための和らぎ水も勧めた。古舘代表は、テイスティングを軸に話を進めた。きき酒の仕方を指南。爽酒・薫酒・醇酒・熟酒とタイプの異なる日本酒を体感してもらいながら、料理との相性にも触れた。カロリーを気にする人には、「まず日本酒を飲むと決める」との提案も。摂取カロリーを増やすのは料理であって、日本酒に合う料理を選べば、トータルカロリーは低くなり、「健康を保ち楽しめる」と導いた。
引き続き蔵元を囲み、両蔵の日本酒を楽しむ。友だちを誘い参加した女性は、ワインファンでもあるが今回、「日本酒について学びたい」と参加を申し込んだ。「日本酒を中心にしていくと、ヘルシーになっていく」と、セミナーの話に納得しきりの様子だった。
SP事業が始動し4カ月。県酒造組合会長職にある木下代表は、1年1回のイベントでは得られない、蔵元が直接アピールする100回継続開催の意義を語る。魅力に触れる消費者の数はケタ違い。「日本酒への理解を深め、(魅力を)感じていただいている」と手応えは大きい。