日本洋酒酒造組合の相場理事長は12月8日、年末記者会見を開き2009年の洋酒市場の振り返りと2010年の展望について要旨次のとおり語った。
【2009年国産洋酒市場の動向について】
2009年の国産洋酒業界では①国産ウイスキーが大きく伸長②糖類・糖質ゼロなどの機能系缶入りチューハイ商品や、新ジャンル飲料商品が好調だった--ことなどから、洋酒全体の販売数量は前年を約2割以上、上回る結果となった。
国産ウイスキーについては、昨年の販売数量が10年ぶりに前年を超え、今年に入っても好調を維持し、二期連続の前年超えとなり、前年比約1割増となる見込みだ。「ハイボール」が話題となり、新たなユーザーを獲得できたことが、躍進の大きな原動力になった。シングルモルトウイスキーも引き続き好調。ジャパニーズウイスキーも国際的な酒類コンペで高い評価を得るなど、欧米をはじめとした世界的なマーケットにおいても人気が高まりつつある。
ブランデーについては、前年を1割程度下回る結果となり、甘味果実酒は前年を5%下回る見込みだ。スピリッツについては、ゼロ系商品ブーム、消費者の健康志向の高まりを背景に、糖質・糖類ゼロなどの機能系缶入りチューハイが大きく支持を得たことなどから、前年を約3割近く上回る見込みだ。リキュールについては、前年を約2割以上上回る見込みで、中でもカクテル・チューハイ分野では各社より多くの新商品が発売されたこと、景況感を背景とした消費者のコスト意識の高まりなどから、ビール系新ジャンル商品が伸長し、前年を大きく上回った。
今後の同組合の取り組みとして、税制改正などの要望については①洋酒に対するアルコール分に比例した度数課税の適用範囲の拡大②薬酒に対する軽減税率制度の導入③流通市場における被災酒類および変質等酒類の酒税現地還付制度の導入④制度の簡素合理化(未納税移出の範囲拡大と申告手続きの簡素化、未納税蔵置場の範囲の拡大、製造設備などの申告義務の廃止など)--の4点について、今年10月に要望書を財務省に提出した。
2010年の展望については、来年度も酒類を取り巻く環境は厳しいものとみており、個人消費の需要喚起が引き続き大きな課題となってくる。今年、ウイスキーが大きく躍進したように、消費者ニーズを的確に捉えた商品や価値提案が、需要創造の鍵となるはずだ。各社が魅力ある商品を開発し、新たな需要創造を計り、洋酒市場の更なる成長を実現できる年にしていきたい。