西野金陵初しぼり フレッシュで滑らか

 【香川】四国大手の酒造メーカー、西野金陵(本社・高松市亀井町、西野武明社長)の多度津工場(西畑成富工場長)で11月16日、安全醸造を祈願する「初しぼりの儀」があり、同社や小売店、報道関係者ら70人が参加した。新酒はタンクで熟成させたあと、来年3月中旬から出荷。ひと足早く本醸造原酒生酒「初しぼり」(720ml1050円)として5万本を22日から限定販売する。

 西野金陵は、10月4日の大安に蔵入り。今期は原料米600t(1万俵)を使い、4月中旬までの酒造りで1・8l換算100万本を出荷する計画。精米工場では精米主任ら4人が従事し、多度津、琴平の両工場あわせて酒井史朗醸造課長ら15人が9t日仕舞でタンク34本、2t半仕舞で38本を仕込む。

 儀式は午前10時から搾り機がある槽場で開かれ、西野武明社長や西野信也専務ら同社幹部をはじめ得意先の酒販店で組織する特約グループ「和蔵会」のメンバーが出席。厳かな雰囲気のなか搾られたばかりの香り高い新酒が朱塗りの杯に注がれ、金刀比羅宮の神官2人が特設祭壇に供えて醸造の安全を祈った。

 記者会見で西畑工場長や酒井課長が説明。今シーズンは冷夏の影響でコメが軟らかく発酵で醪がよく溶けた。このため同社は蒸米を硬めにして仕込みの水温を2度ほど下げて発酵の進み具合を抑制するなど醪の発酵管理に工夫したことが奏効し、「コメの旨味が十分出た」と出来栄えをアピールした。

 この日の新酒第1号は、10月8日の初荷となった高瀬町産のオオセトを使い、精米歩合65%で26日から仕込みを開始。「フレッシュな風味と滑らかな喉ごしで、華やかな香りと味のバランスや調和がとれた」(酒井課長)といい、冷や、ロック、ぬる燗が最適。同社が主な販路とする四国4県や岡山、大阪、東京に向けて売り出す。

 西畑工場長は「23年目の『初しぼり』は昭和62年の発売以来愛され、価格を千円に据え置いている。22日に琴平の金陵の郷で開く第9回祝宴でもお披露目する」とPRした。儀式に初めて参列した酒販店関係者は「こちらも身が引き締まる思いがした。地酒の『金陵』を売っていかないといけない」と決意を強調。西野社長は「厳しい日本酒業界だが、初しぼりは好調だ」と旬の酒の良さを話した。

(掲載日:2009年11月20日)
関連リンク : 西野金陵

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