キリンHD 中期経営計画を策定

 キリンホールディングスは、キリングループ長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」(略称:KV2015)を実現するための第2ステージとして、「2010-2012年キリングループ中期経営計画」を策定。事業会社の成長促進とシナジー創出によるグループ価値向上などを基本方針として掲げ、キリンビール社について、「質的成長に向けた企業構造改革の推進を図る」として、生産部門では栃木工場と北陸工場の2工場の閉鎖を決定した。

 キリンホールディングスは、基本方針として①事業会社の成長促進とシナジー創出によるグループ価値向上(「綜合飲料グループ戦略の推進」「グループシナジーの創出」「リーン経営の実現」「卓越した技術力と顧客関係力の構築」)②グループ価値向上のための財務戦略③社会と共生する企業グループとしてのCSR実践--の3点を掲げた。

 中期経営計画について同社では、「2007年からの中期経営計画は、KV2015実現に向けた第1ステージとして、従来の延長戦ではない飛躍的な成長に向けた取り組みを推進、国内酒類事業を再成長の軌道にのせるなど、成長実現に向けて事業基盤の拡張を図った。2010年からの中期経営計画は、課題をやりきる『実行の中計』として、不断の構造改革やグループシナジー拡大に取り組むことにより、グループ全体で収益力の飛躍的な向上や効率性の追求を図り、さらに進化したステージに向かう」と基本姿勢を示した。

 併せて、株主重視の経営および財務健全性の確保に重点をおいた財務戦略を推進。定量目標として、2012年時点でグループ連結売上高2兆4900億円(酒税込み)、営業利益1880億円、営業利益率8・8%(酒税抜き売上高ベース)を実現し、収益性と効率性に優れたグループ経営を行っていく。  キリンビール社は、基本方針で掲げる「お客様価値を効率的・効果的に創造するリーン経営の実現」を目指し、質的成長に向けた企業構造改革を推進。生産部門では、長期的な企業の競争力と生産性の継続的な向上を目指し、栃木工場、北陸工場の2工場再編成によって生産能力の適正化を図る。2010年最盛期後を目処に生産を終了し、栃木工場のRTD機能など移転が必要となる工場機能は、他工場への集約を検討していく。

 【基本方針の具体的取り組み】  “1”綜合飲料グループ戦略の推進=キリングループは、KV2015で綜合飲料グループ戦略を独自のビジネスモデルとして確立することを目指していく。

 国内酒類事業については、少子高齢化や嗜好の多様化および生活防衛意識の高まりの下、ブランド価値の一層の強化と、技術力、リサーチ・マーケティング力に基づく新たな付加価値の創造に取り組む。キリンビール社では、ビール・発泡酒・新ジャンル、RTDを中核カテゴリーとして、長期的視点に立ってカテゴリーナンバーワンブランドを育成するとともに、新しい価値提案によるカテゴリー創造の挑戦し、お客様支持率トップの定着を目指していく。同時に、開発・調達・生産・物流・営業の各部門で、コスト構造改革を実行しながら、グループ各社との融合を推進し、成長実現を果す。メルシャン社では、重点ブランドへのマーケティング投資の集中によりブランド育成を強化し、ローコスト運営を追及し、確固とした収益構造を構築する。

 飲料事業については、今後国内市場の成熟化が進み、さらなる競争激化が予測される中で、キリンビバレッジ社では、競争力を再構築し収益基盤を確立する。注力すべきブランドへの“選択と集中”と競合優位な価値営業の推進により、お客様視点に基づいた強いブランドづくりを図るとともに、チャネル戦略の見直しとそれに基づく大胆な経営資源の再配分を行うなど、抜本的なコスト構造改革を実行し、厳しい環境下に打ち勝つ収益構造を構築する。

 海外展開は、新たに発足する豪州持株会社ライオンネイサン・ナショナルフーズ社の下、ライオンネイサン社とナショナルフーズ社間のシナジーを具現化し、お客様に新たな商品価値を提供することで、オセアニア市場における綜合飲料グループ戦略を推進する。

 “2”グループシナジーの創出=全中計では飛躍的成長に向けた事業領域の拡張に重点的に取り組んできたが、今後は収益力の飛躍的向上を目指し、グループシナジーの創出を加速する。グループ横断で機能別に構成されたクロス・カンパニー・チーム主導の下、取り組みを強化し、生産・物流・研究開発部門における事業拠点配置のグループ最適化や業務統合による業務の合理化と質の向上、また資産の整理、事業ポートフォリオの見直しを継続的に行い、グループプレミアムの創出を図る。

 “3”リーン経営の実現…景気の低迷などによる厳しい経営環境の下での成長実現に向けて、グループ全体でお客様価値を効率的・効果的に創造するリーン経営を推進していく。収益力の向上を目指して、グループ間接部門の統合、事業会社における抜本的構造改革やプロセス改善、事業会社をまたがる資源配分の最適化、資産の圧縮などを進めていく。グループの事業基盤を担うキリンビール社では、全体的な構造改革の一環として、さらなる生産性の向上を目指して生産拠点再編成により、生産能力を適正化し、2010年最盛期後を目途に、栃木工場と北陸工場の生産機能を他工場に順次集約していく。

 “4”卓越した技術力と顧客関係力の構築=KV2015実現に向けた経営課題を確実にやりきるために、グループの強みである技術力・顧客関係力をさらに強化していく。

(掲載日:2009年11月02日)
関連リンク : キリンビール

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