【福岡】ヤマエ久野(本社・福岡市)は10月27日、福岡市のハイアットリージェンシー福岡で、「本格焼酎&泡盛試飲フェスタin福岡」を開催した。酒販店・料飲店を対象に、新たな価値提案を行い需要喚起につなげるもので、8回目。125社のメーカーが505アイテムを出展し、昨年を大幅に上回る1020人の来場があった。
企画コーナーも多彩。“焼酎飲み・食べ比べ”は、さまざまな原料芋品種の試食と、その芋で造った焼酎の違いを知ってもらう趣向。長期貯蔵のこだわり古酒も展示試飲で、その魅力に触れる機会をつくった。“特撰焼酎コーナー”では、同社が重点的に販促に取り組む44アイテムを揃えアピール。2000円前後の“ダイヤメ(晩酌)”価格で、熟成を含めこだわり品質の商品を強化する傾向が見られた。
流行に敏感な業者に対応し、マスコミ掲載商品の展示試飲コーナーも設けた。話題焼酎の風味を実際に確かめてみたい。そんな欲求も満たし、専門書も22冊を販売した。
炭酸で割る本格焼酎ハイボールは20アイテムで提案。50ml程度の焼酎を150mlの炭酸で割れば、原価を90円から130円程度に抑えることができ、300円で提供した場合の粗利率は56%から69%にも及ぶとの説明もあった。環境問題への対応が、社会的信用へもつながる昨今。焼酎メーカー7社のECOな取り組みも紹介した。
当日は蔵元、佐多宗二商店(「角玉」醸造元、鹿児島県南九州市)の矢部雷太部長を講師に招き、講演会も開いた。基礎的な酒税法の説明にも時間を割いたが、造り手としての思いがあふれる話も。焼酎の中身の99%以上はアルコールと水分で、1%にも満たない成分、さらに微量の高級脂肪酸などが香味に大きな影響を与える。本格焼酎は原料素材の香味を味わえる唯一の蒸留酒だとして、そこにこだわり造っていることを伝え、その部分を感じとるような飲み方をしてほしいと訴えた。
2009年8月総アクセス件数が165万件を突破した同社運営の本格焼酎・泡盛専門サイト「焼酎紀行」でも期間限定(11月1日~12月27日)で関連フェスタを展開する予定だ。
同社酒類部によると、今年4-9月6カ月累計の単式蒸留焼酎の売上高は3・7%増の133億円。通期で4%増程度を見込む。同社の場合、売れ筋商品が収れんする寡占化傾向だけではなく、92社250アイテムの焼酎紀行商品が寄与し、中小蔵も健闘。現況を“消費再起動時期”と捉え、需要層の深掘りを進めながら、これまで同様“レギュラーの上質化”を目指す考えだという。