【熊本】菊陽町特産、にんじん焼酎「酔紅」(よいべに)の今秋本格醸造へ向けた最終の選考会が6月19日、同町のテル熊本クラブで開かれた。ネーミングは公募で決め、麗しい日本女性が描かれたラベルや「酔紅」グラスは、同町在住の漫画家、「巨人の星」や「いなかっぺ大将」で一世を風靡した川崎のぼる氏が手がけたもの。醸造には球磨焼酎の蔵元、深野酒造(人吉市)が挑んだ。すでに4種の試作品が完成。同日までに地域の住民や飲食店が参加し評価した選考結果も加味し、そのなかから1種に絞り込んだ。同町商工会・布田悟会長は「行政と商工会が一体となって、一つの押し出していけるブランド、お土産になる商品ができた。これからはもっと、地元の産物をメジャーにするという町民意識が必要」だと語り、「酔紅」応援の輪を地元から広げていく考えを示した。
商品開発の実行組織は、商工会内「にんじん焼酎部会」。部会長を務める宇野功一さんは町内で酒店を営み、同町と蔵元との橋渡し役となって奔走してきた。にんじん焼酎造りは平成19年秋にスタート。試作品はすべて米麹で、2次仕込みでにんじんと米を掛けたもの1種、にんじんと芋を配分を変え掛けたもの3種に及んだ。蔵元で造りにあたった深野誠一さんによると、にんじんは蒸して使用。にんじんの香りを引き出すことに神経を使ったという。
当日の選考会には関係団体・機関の約70人が出席し、試飲を経て各人が採点。その結果と、すでに住民が投じた結果を合わせ、今秋から本格的に仕込み、来年4月1日に発売するにんじん焼酎「酔紅」を、2次掛けでにんじんと芋を1対1の割合としたものに決定した。
販売店は町内の14店。6月10日には試作品4種セットを発売したが、870セットがすでに完売の人気ぶり。
にんじん焼酎部会の宇野部会長は、「今日は『酔紅』が生まれた誕生日。ブランド力を高めて、広く愛飲されるようになるには長い年月がかかると思うが、“菊陽町を代表する親善大使”として菊陽の方々に支持される焼酎になるようつくり上げていきたい。『酔紅』を飲めば原料を作ってくれる農家の方々、菊陽町で販売する酒屋、飲んだ方々が潤い、笑顔の和、循環が生まれる。この和が少しずつ大きなものになるよう願う」と語る。