【福岡】5月16・17日の2日間、福岡市のヤフードームで「九州焼酎・泡盛フェア」があった。ドームは福岡ソフトバンクホークスの本拠地。球界さながら“蔵元大集合の銘酒の祭典”と銘打ち、九州・沖縄の32の蔵元が個性を競った。一時のブームの熱はないものの、両日で3万7000人が来場し、底堅い需要や冷めない焼酎への関心の高さを示した格好。出展社は新たな顧客層をつかもうと懸命に自社商品をアピールし、併せ飲み方の提案も行った。
フェアは福岡ソフトバンクホークスマーケティング(福岡市)が主催するもので、4回目。九州物産展を併せ開催し、県や酒造組合、物産・観光協会などが後援した。
周囲を客席が埋めるメインスタンド、熱戦の舞台を会場に焼酎・泡盛の蔵元が出展。商品の特徴を説明しながら試飲を勧めた。ある芋焼酎の蔵元は原料芋の栽培にまで取り組む“農”を前面に、安心安全を訴えた。毎年ぢょかで燗つけしたものを提供する蔵元は、ロックにはクラッシュアイスを用いている。「家庭で味わうのと、ここで試飲した時の印象ががらっと変わるようなことがないよう工夫している」という。米焼酎や麦焼酎の蔵元は「ブームほどではないが、お客さんの焼酎への興味は尽きていない」と、需要深耕の可能性は大きいとの見方。常圧蒸留の貯蔵原酒のような、より個性が強いものに引き合いが強まっているとの話も聞かれた。泡盛の蔵元は、アピールの絶好の機会だと売り込みに熱を込めた。クース(古酒)は初めてという来場者も多く、その魅力を押し出す契機ともなった。
蔵元自らブースに立つことで、「銘柄と製造場が一致する」との声も。商品だけでなく、蔵元そのものに愛着をもってもらうことが、購買へつながるとの考えだ。フェアでのアピールは、取扱い流通への側面支援になるとの意識も強い。