【福岡】福岡県小売酒販組合連合会(県下20単組、徳島真次会長)は2月26日、同連合会会館で第56回通常総会を開催し、平成21年度予算案(「一般会計」収支753万7757円)など上程全議案を可決承認した。行き過ぎた規制緩和で生活権を奪われた酒販業者は、自殺者が出るなど窮状は深刻。小売中央会へ納める負担金を半額に削減するよう求める声が上がるなど、状況打開の成果がない中央会施策に対し批判が噴出した。
昨年2月、県連会長に就任し、中央会では飲酒環境整備・社会対策委員長を務める徳島氏は冒頭、生活権を求める請願のための署名は、福岡県では2万5000人強から寄せられたと報告。昨年11月の総決起大会については、そのやり方について反対していたが断行され、結果としてメディアに訴える効果が薄く、世論にもアピールできず、「自己満足で終わった」と打ち明けた。中央会へ自由な議論が展開される体質への転換も求め、「何とか風穴を開けたい」と訴えた。
定価制導入の持論も展開。“酒類販売事業法”を制定し、乱売がない環境下で定額の手数料収入を得るもので、「憲法によって国は、個々人の店が生計を立てていけるよう社会保障しなければならない」と強調した。年金問題については、「被害者の会の代表とコンセンサスをとりながら、鋭意進めていきたい」との考えを示した。
議案審議では、県下単組の理事長が窮状を訴え、その打開を強く求めた。「需給調整は、厚生労働省の管轄でないときちっといかない」(西福岡・髙田利治氏)、「今年度の事業計画にあげられていることは、幸田・藤田・四十万(小売中央会)会長にわたり実現していないことばかり。特に組合加入義務化と適正価格・公正取引は早急にやらないと、組合は解散することになる」(大牟田・秋原正成氏)、「昨年脱退の1人はわずかの借金でうつ病になって、1週間もしないうちに…(自殺した)。理事長職16年の間に3人も。自然豊かな農漁村の糸島で、こんなにも切羽詰まって、ギリギリ一杯で、完全に追い詰められている。理屈じゃなく事業計画にある一つでも、距離基準でも人口基準でも、実現のためには死ぬ気でいかないと」(糸島・持田淳治氏)、「中高生の76%は家で酒を飲んでいる。スーパーの大安売りで買い置きされた酒を。その後始末(未成年者飲酒防止キャンペーン、酒類販売管理者研修等)を酒販組合がやっているのが実態だ。便利すぎる弊害がある」(門司・阿波武夫氏)、「チェーンストア協会(加盟店)はのうのうと売り、われわれは存亡の危機にある。(キャンペーン等)何のためにパフォーマンスをやっているのか」(甘木・時津邦克氏)。
中央会への不信感から、同会賦課金として納付の負担金、組合員一人当たり現状580円を半額の290円とする提案も。「庁の改善命令も聞かない。年金問題では責任を明確にしない。全く自浄能力がない。われわれはボランティア団体ではなく、責任を持った業務遂行が使命だが、それが果たされていない。損金処理はしないし、職員の使い込みもあった。組合の財産を担保にした借入も。猛省いただかねばならない」(飯塚・長瀬俊夫氏)。負担金半額への削減を提案の動議だったが、却下された。中央会賦課金については、21年度から休業者も賦課対象とする一方的な通知があったことへ、浅川吉允氏(福岡)が不快感を示した。
市場問題では、値上げ額分の配分が圧縮されたことへ抗議する意見もあった。「焼酎の値上げで6・2・2(メーカー・卸・小売)となった。流通業界でわれわれだけが置いてきぼりにされている。最大限の反発をすべきだったのに、しなかった」(西福岡・髙田氏)。
県下組合員は21年1月1日現在2819者(休業者除く)で、前年度比212者減。