【鹿児島】世界ブランド「薩摩焼酎」をアピールし、県内での浸透を図ろうと酒類卸の南九州酒販(鹿児島市、東眞一郎社長)が3月1日から同月31日までの1カ月間、商品購入者に景品が当たる“薩摩を飲もう”キャンペーンを展開する。WTOトリプス協定に基づく地理的表示「薩摩」の認知度を、特に地元で高めるための企画で、2年目。県内焼酎メーカーのほぼ全社と取引があり、“薩摩焼酎総販売元”を掲げる同社が、ブランド構築へ積極的な役割を果たそうとするものだ。不況時にあって実需喚起のねらいもある。
「県内焼酎生産者を応援し、『薩摩焼酎』のブランド価値を県内の消費者・愛飲者に幅広くPRし、浸透を図るためのキャンペーン」(同社)で、実施エリアは鹿児島県内(種子島・屋久島含む、奄美除く)。
黒じょかをデザインした薩摩焼酎の統一ロゴマークや、「薩摩」表示の説明文を前面に印刷したハガキサイズのPR用ネックリンガー(裏面=応募ハガキ)を、商品に首掛けし小売店頭で露出アップを図る。対象商品は薩摩焼酎(アルコール度数25度商品)1・8lびん・パック。応募用ロゴマークを2枚貼って応募(締切3月31日)すると、総計1005人に景品が当たる。景品は、「県内83蔵元の代表銘柄各1本・83本セット」(5人)、「15代目沈寿官・薩摩焼オリジナル焼酎カップ<薩摩焼酎ロゴマーク入り>」(1000人)。
PRのため、告知用短冊ポスターを2500枚、ネックリンガーは20万枚を用意した。
地理的表示は、WTOトリプス協定に基づき、国税庁長官が指定。地域を指定し産地表示を認め知的所有権を保護するもの。「薩摩」の指定告示は2005年12月22日。表示が認められるのは、鹿児島県産のサツマイモと水を使い、鹿児島県内で製造・容器詰めされた本格芋焼酎。黒糖焼酎を製造する奄美群島は対象外。
県内で製造されても米焼酎や麦焼酎には表示できない。原料規定は、国内の地理的表示にあって特異性を有す。
薩摩ブランドのPRは07年5月、鹿児島県酒造組合連合会(当時、現鹿児島県酒造組合)が、同ブランドのコンセプトを表現した“薩摩焼酎宣言”を行い本格的にスタート。その後、薩摩焼酎を認証する統一ロゴマークを決定し、商品に貼付するなどでブランドの普及浸透を目指している。
新酒では味わえない、もう一つの旬--。「芋焼酎の“春”を飲もう」(同社)とアピールするのが“春薩摩旬(とき)あがり”<3月1日発売>。芋焼酎の旬を打ち出す提案で、昨年に続き2年目。
平成20酒造年度に製造し、蒸留後、最低150日以上、単一タンクで熟成させた芋焼酎で、新酒時の荒々しさが取れ、やわらかく深みが増した味わいが楽しめる。同社と県内メーカーが共同で商品開発やマーケティングを行う「薩摩本格芋焼酎生産者協議会」の企画で9蔵が参加。
“シングルモルト”さながら、単一タンク熟成の“シングル薩摩”で各蔵元が個性を競う。
企画連動のラベルデザインやネックリンガーで“春薩摩旬あがり”をPR。900ml(参加全9蔵)と1・8l(4蔵)の2種。小売価格(税別)=900ml県内924円/県外952円、1・8l県内1724円/県外1743円。 ▽参加蔵元=「さつま無双」さつま無双、「小鶴くろ」小正醸造、「利右衛門 黒」指宿酒造、「七夕」田崎酒造、「白金乃露」白金酒造、「黒伊佐錦」大口酒造、「さつま若潮」若潮酒造、「蔵の神」山元酒造、「貴心樹」オガタマ酒造