【福岡】福岡県卸酒販組合(41者、栢正一理事長)は2月19日、第56回通常総会を開催し、平成21年度予算案(収支2755万8909円)など上程の全議案を可決承認した。適正利潤を確保する新取引制度の定着を目指す状況下、揺り戻しを許さない意思を表明。“生活防衛セール”など景気悪化を背景に量販店が展開する販促に引っ張られ、自社基準を崩すことへの懸念も示された。
総会には国税当局、酒類メーカー関係者らが臨席。全国卸売酒販組合中央会から塩本昇専務理事が出席し中央情勢について説明した。
冒頭あいさつで栢理事長は、「コストオン方式の価格形成は当初の目標をおおむね達成した」との認識を示す一方、酒類の総需要が縮小するなかでは一層、価格競争からサービス競争への転換が求められるとし、そうした考え方を酒類産業の理念として共有することで、困難を乗り越えようと呼びかけた。
九州地区の昨年の卸販売では、佐賀県が前年比6・3%増、福岡県全域3・6%増に対し福岡地区は8・7%増と突出。都市部の需要を取り合い、流通の広域化が進展し、競争が激化していることをうかがわせた。酒類の製造・販売に関しては、社会的要請に応えるため「格別の管理体制」を求め、酒文化を守る観点からも、「適切な価格での販売」を訴えた。事故米穀の事件については、被害社が自主回収を英断するなど迅速な対応によって「大禍にならず終息しつつある」と評価した。
中央会塩本専務は、首都圏の状況について、「納価再見積もりの動きがあるが、揺り戻しによって2、3年前の状態になることは避けねばと、強い意思で押し返している」と説明。「下をもぐって受け皿にならない対応」を続けるなか、懸念材料も示した。「円高還元・生活防衛セールで特別協賛の要請があるが、センターフィーを含め名目はどうであれ、自社基準のコストオンを割ることがないよう対応いただきたい。セールは恒常化しており、有形無形で優越的地位を振りかざしてくるが、一歩でも応えれば、そのことが全国へ伝播する。例外的な理屈で一角が崩れると、揺り戻しが広がる」。地方卸が全国卸に奪われた取引を取り戻そうと見積要請に応えることも、利益につながらないとけん制。卸事業者には与信管理の徹底、ビールメーカーなど製造者には適正生産を強く求めた。
なお、全国卸売酒販組合中央会・北九州支部(栢正一支部長)は3月17日、福岡市で経営革新のための研修会を開く。中小企業新事業活動促進法などに基づき、「経営革新事業及び新連携事業等」を推進するもの。国税局支援のもと、北部九州3県(福岡、佐賀、長崎)の組合員を対象に実施する。
▽開催日時/場所=3月17日午後1時30分~4時30分/博多ビル(福岡市博多区)▽講師/演題=住友勝氏(船井総合研究所・フードビジネスグループリーダー)/“100年に一度の不況だから大チャンス!取引先を引き寄せ続ける会社と営業マンがやっている最強のセールス体制”▽問い合わせ先=3県卸組合