【石川】清酒「菊姫」を醸造する菊姫(白山市鶴来町、柳達司代表)は2月17、18日の両日、第6回「菊姫会総会」を加賀市のホテルで開催し、特約店会員101店、113人が参加した。
初日は同社生産部製造課の松本茂幸氏が「酒道入門・醪」と題した講演を行い、きき酒勉強会では同課山上弘茂人氏が酒をきき分けるコツなどを伝授した後、参加者たちが同社の全製品をきき酒した。
2日目の総会では菊姫会の平成20年度事業報告、決算報告、監査報告、平成21年度事業計画案、予算案が報告され、会員数は310店で昨年より10店減少したと発表した。その中で、新規入会した3店の酒販店には菊姫会のはんてんが授与された。
また、同社代表の柳氏が「菊姫のこだわり(安心・安全)」と題した講演を行い、清酒の賞味期限について「近年、食の問題が取りざたされているが、人間は敏感に舌で悪いものを判断する自己防衛本能が備わっている。しかし、最近は商品に印刷されている期限で判断するようになってしまった。清酒でも詰口年月日が生鮮食品の消費期限かのごとく認識されてしまっている。ワインでは10年ものなどがもてはやされているが、清酒に対してはそういう認識がない。なんでも新しければいいという考えで、お酒の熟成ということを忘れてはいないか」と持論を展開。
同社の原料に対するこだわりについては「当社は加工用米を使用せずに、兵庫県産の山田錦を仕入れている。また、精米を委託してしまうと、時間を短縮するため圧力をかけすぎる。米が割れないよう、品温が上がらないよう、自家精米で大事に削っている」と、高品質な酒造りのための姿勢を述べた。
最後に、清酒需要が低迷している状況に対して「ドイツやフランスには酒類に対する品質を維持しようとする厳しい法律がある。一方、清酒は安売り競争の世界になってしまっている。その安い酒を果たして清酒といえるのか。米のうま味の無い酒が増えたため、清酒が売れなくなってしまったと感じる。やはり、米からできたものは米のうま味がなければ嘘になる。そういった酒が横行し、本物の日本酒を知らない人が多い状況になってきている。本来の日本酒に戻したいのならば、小売店のみなさんも厳しくメーカーを問い詰める必要があるだろう」と、締めくくった。