田苑酒酒造が創立30周年を記念し 記念焼酎を300本限定で

 【東京】田苑酒造(鹿児島県薩摩川内市、有川徹社長)は3月16日、都内の帝国ホテルで記者会見を行い、創立30周年を記念した焼酎「DEN―EN violin bottle(田苑バイオリンボトル)」を発売すると発表した。

 同商品は、バイオリン型ボトル入り(720ml、33度)の長期樽貯蔵焼酎で価格は10万円。台座付きで専用木箱入り。300本限定の完全予約制で3月18日から電話(0996-38-0362)と同社ホームページ(http://www.denen-shuzo.co.jp)から予約受付が開始されており、6月1日に発売する。(価格には消費税と送料が含まれる)

 会社創立時にトウモロコシを原料に仕込んだ原酒を樽貯蔵。当時の資料が残っていないことから「30年貯蔵」とは記載できないが、「とうもろこしを原料に焼酎を製造したのはその1年のみ」(同社)のため、同社が歩んできた30年の歴史とともに貯蔵されてきた商品となっている。

 また、麦焼酎の「樽貯蔵」ではパイオニアの同社だが、当時は樽の材質や内面の焼き方などに蔵人たちは苦労し、「その技と伝統の思いが樽貯蔵の芳醇な香りには込められている」。さらに原料特有のなめらかな甘みも併せ持つ。また、同社の製法の特徴でもある、クラシック音楽を聴かせることで、焼酎にまろやかさを出す「音楽仕込み」を象徴し、高い技術を持ちガラス楽器の製造で知られるをハリオグラス(東京都中央区)社製特注のバイオリン型ボトルを採用した。

 同社取締役の松下尚治製造部長が製造に至った経緯を説明。その中で、「創業当時に、バーボンの本格焼酎版を目指すべくコーン焼酎を製造したが、原酒を新しい樫樽に貯蔵したため着色が一気に進み、本格焼酎の範ちゅうを超えてしまった。そのため再蒸留したが、結果的に上品な樽香が付いたコーン焼酎となった。これを再び着色に注意しながら樽貯蔵し、30年を経て今回、製品化した」と商品化の過程を説明した。

 製品発表記者会見では有川社長は、「今後も貯蔵焼酎と品質に軸足を置きながらまい進していく。そして、酒類を通じて日本、地域の文化を世に広めることに貢献し、人と自然と文化を大切にする企業であり続けたいと思う」と目標を語った。

 【田苑酒造の沿革】

 1890年(明治23年)に塚田酒造場として創業、玄米焼酎「つかだ」を製造。1960年(昭和35年)に樫樽貯蔵焼酎の試験製造開始。1979年(昭和54年)に田苑酒造株式会社を設立。1986年(昭和61年)に日本初の焼酎資料館を開館。1987年(昭和62年)に長期樫樽貯蔵の麦焼酎「田苑ゴールド」を発売。1991年(平成3年)にクラシック音楽熟成仕込みを本格開始。1992年(平成4年)に第1回田苑酒蔵サロンコンサートを開催。2005年(平成17年)にはメセナアワード2005「地域文化賞」を受賞している。

(掲載日:2009年03月27日)

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