【新潟】世界鷹小山家グループの「越の日本桜酒造」(阿賀野市山口町、白井收支配人/3月2日に「越後桜酒造」と社名変更)の新蔵がこのほど完成し、2月25日に業界専門紙を招いた見学会を開催した。
同社の創業は1890年(明治23年)で、旧蔵は明治初期の建造。120年ほど経ち老朽化していたことや、新潟地震も経験していたこと。さらに、平成5年4月から世界鷹小山家グループに加入したことで販路が広がるとともに、「大吟醸 越後桜」が高い評価を得て販売数量が増加。従来の生産能力では稼動日数を増やしても対応が困難になる恐れがあったことから新たな蔵の建設を計画。昨年の仕込み終了後すぐに新蔵の建設に着手し、今年1月15日に竣工した。新蔵は「吟醸酒1万石を製造可能」な設備を有し、すでに吟醸酒製造量で日本一の世界鷹小山家グループは、今回の新蔵竣工により最大で1万8000石の吟醸酒が製造可能となる。
同社は、白鳥の飛来地として有名な「瓢湖(ひょうこ)」の近くにあり、地元商工会からの要望もあったことから新蔵は観光見学蔵として設計されており、近く見学スペースや直売所もオープンさせる。新蔵の名称は、地元の観光地にちなみ「白鳥蔵」と名付けられた。新蔵の延床面積は2030平方m、同時に新築した事務所の延床面積は492平方mで、総事業費は約10億円になる。
同日、開かれた会見で世界鷹小山家グループの小山景市社長は、「さまざまな産業で二極化が進んでいるが、吟醸酒においても今後、二極化が進展していくと見ている。当グループとしては、さらに良い品質の吟醸酒を大量に造ることで、吟醸酒のコストダウンを目指していく。そして、吟醸酒の〝品質〟と〝価格〟のバランスで消費者から圧倒的な支持を得られるようにしたい」と今回の新蔵建設に至った経緯を話す。新蔵では今期、普通酒も製造しているが、「5年後を目途に、全量・吟醸酒を製造する蔵にしたい」と目標を語った。
また、白井支配人は、「地元の商工会から『町の活性化のためにも観光に力を入れてがんばってもらいたい』との声をいただいたので、新蔵を『白鳥蔵』と名付け観光蔵とした。酒造りは一般的に、10月頃から始まり翌年の3月~4月まで続くが、ちょうど白鳥が飛来し羽ばたいていく時期と重なっている。毎年、白鳥の飛来とともに製造されるお酒が白鳥とともに各地に羽ばたいてもらえれば」と思いを語った。
3月25日には地元の関係者を招いた竣工パーティーを開催し、同29日から蔵開きを行い観光蔵としてもスタートを切る。