【大阪】全国小売酒販組合中央会近畿支部(松田武支部長)は11月12日、大阪市天王寺区の酒業会館で、近畿ブロック中央情勢報告会を開催。小売中央会の四十万隆会長から、現在中央会が取り組んでいる諸問題について報告があった。
冒頭、松田支部長は「未成年飲酒が大きな問題になっている。昨年の未成年飲酒の事例では、補導されたうちの約2割が自販機による購入だという。年齢識別装置付きの機種でも、機能を使っていない事例が数多く見られるという報告を受けている。このようなことが続くと、いずれ識別装置がついている機種も撤廃、ということにもつながりかねない。今後は識別装置を稼働させるよう、徹底をお願いしたい」と述べた。
中央情勢報告では、四十万会長が中央会の現状について「酒販年金問題は、中央会にとって痛恨の極みだ。年金に関わった人間は、中央会の会長、役員にはつけない、ということで、私が会長を引き受けることになったが、まず中央会にクリーンなイメージを復活していくことが私の役目。若い力も必要なことから、青年会との連携も深めていく」と述べた。
また、現在の中央会の置かれている状況について「現在、全国に酒の売り場は約20万場ある。規制緩和によって、新規参入が大幅に増える一方で、既存の酒販店では廃業、倒産、自殺が相次いでいる。行き過ぎた規制緩和で、既存の酒販店の経営が危機にひんしているのが業界最大の問題だ。一方で、新規参入業者が組合に加入しないことも大きな問題。組合組織の維持が今後の大きな課題になっている。酒販年金問題という分母の上に、酒販店の経営危機、組合の組織意地という二つの問題が乗っているうるのが、中央会の置かれている現実だ」と説明した。
今後の活動方針については「11月16日に全酒青との共催で初めて講演会とシンポジウムを開催する。講演会には清酒評論家のジョン・ゴントナー氏を招くほか、シンポジウムにはスーパー、CVSの協会にもパネラーとして出席してもらい、酒の持つ暗の側面について、意見を交換したいと思っている。11月26日には酒販政治連盟が決起大会を予定。酒販免許制度について、酒税保全の側面だけでなく、国民の健康なども考えた時代の流れに即したものへと変えていただくよう、政治家に働きかけていく予定だ」と述べた。
質疑応答では「免許業者は組合加入を義務づけられないか」という質問に対し「行政は法律上、義務化はできないというスタンスだ。新規参入で最も多いのはCVSだ。16日のシンポジウムにはCVS業界にも出席してもらい、中央会の活動状況をみてもらうつもりだ。こうした交流を通じて加入の促進を図っていきたい」と答えるにとどまった。