【福岡】福岡県筑後地区の5つの小売酒販組合が10月23日、大牟田市内のホテルで「筑後ブロック会議」を共催した。懸案問題について協議するもので、組合運営について議論が集中。組合員の疲弊や新規免許業者の非加入によって危機に直面するなか、管理研修のあり方や免許更新制の導入などが訴えられた。広域に多店舗展開する小売業者への対応として、組合ごとに異なる賦課金徴収の見直しが課題で、各組合の現況が報告された。
会議を共催した組合(理事長)は、▽甘木(時津邦克)▽久留米(奥村豊)▽八女(倉員利之)▽大川(新山正英)▽大牟田(秋原正成)。主幹は大牟田組合。今会議には組合役員、事務担当者ら45人が出席。大牟田税務署・山口賢一署長、福岡国税局・佐伯孝行酒類業調整官、小売福岡県連・徳島真次会長らが臨席した。
冒頭、主幹組合の秋原理事長が「厳しい状況を乗り切る、活性化についての討議」を求め、続きあいさつに立った県連徳島会長(小売中央会理事、「飲酒環境整備・社会対策委員会」委員長)は、状況打開へ決意を示した。「組合の目的は、まずは酒を売って飯が食えるようにすること。国は、憲法第3章第25条2項にある、国民の社会保障、国民の権利を履行していない。憲法に則り、生存権・生活権を主張していきたいが、政治は水と違って、低い所から高い所へ流れることもある。議員も改革が行き過ぎておかしくなっていると認め、各論では追い風。規制をかける政治の波が押し寄せてきているが、要は各論をいかに総論賛成へもっていくか。私は49歳だが、(酒販業の)6つ年上の人が、娘の結婚式の翌日に自殺した。本当に何とかしなければいけない」。中央会が11月に実施を計画している決起集会については、世論、政治へアピールできるデモ行進のような行動を取るべきとの持論も展開した。
協議では、組合運営の厳しさが報告された。「組合は(過去の)財産を食いつぶしながら生きている」。組合間の“賦課金格差”が問題視され、「組合をまたがって(組合へ加入して)いる業者に対しては、(格差を縮めるよう)話し合ってほしい」と提案された。新規の加入促進はもとより、賦課金格差による脱退を危ぐする考えも示された。
「野放図な酒の販売」に対し、秩序を再構築するために免許を更新制にすべきとの意見。規制緩和が地域の空洞化を招いたとの指摘。「酒屋が地域社会を支えることができなくなって、ふるさとが崩壊している」。
一方、悲観論だけではなく、自ら状況打開の道を探る主張も垣間見えた。「ホームページを立ち上げ、現状をインターネットでお知らせしている」「飲酒運転防止キャンペーンを実施」「きき酒研修会を催した」。「組合独自で販売する差別化商材が必要」との声があり、特産の柿を産地直送で販売する事例報告もあった。
「中央会は信用できない」として、組織が求心力を高めるよう求められ、「全国決起大会は、小売業界だけではなく生販三層が連携し行うべき」との提言もあった。
「組合加入促進には立法化が不可欠で、その実現のためには地元代議士を応援するのが一番の近道だ」との主張も見られた。閉会後、地元選出の自民党・古賀誠氏の妻が選挙への支援を訴える一幕もあった。
次回開催は、甘木。