【山口】「一晩で4店の人気料理店をはしごして、県内7銘柄の旨い酒の飲み比べ」。題して「ぐるぐる山口の酒」が10月21日、周南市内で開かれた。
6000円のチケットを購入すると市内の4店の料理屋で、食事とお酒を飲むことができるというもの。昨年の春に第1回目を初めて開催し、その後、春と秋の年2回ずつ開催されている。各料理屋には、今回参加した県内7蔵の社長や杜氏らが直接立って、自社のお酒を消費者に振舞った。各料理屋も、お刺身やおでんといった定番の肴から、ラーメンにいたるまで、それぞれに個性を打ち出し参加者を出迎えた。
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「一晩で県内全部のお酒が飲めるイベントを開きたかった」と話すのは、この会を企画した地元の酒販店「エスポアやまだや」の山田敏彦さん。昨年の春の会では、初めてにもかかわらず95人もの人が参加し大盛況。以来、毎回100人ほどが集まる人気のイベントとなった。
「当店では店で日本酒セミナーを開いていますが、その参加者の一人に市の商工観光課に勤める人がいて、その人から『なんとか、夜の街を活性化させたい』という話がありました」。夜の街を活性化には、なかなか市からの予算が下りず、山田さんらが検討を重ねこのイベントの開催に至った。山田さんは、「山口にも一生懸命造る造り手が増えてきました。そうした蔵にスポットを当てようと、店でも県内の地酒を中心に取り扱ってきています。そうした中で、夜の街の活性化したいとの声もあり、いろんな蔵や料飲店に声をかけていきました」。当初、4蔵からスタートしたこの会も現在では7蔵にまで増えている。
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お客さんを迎え入れる料理屋にとっては、「なかなか一人で気軽に入ることのできないような店でも、イベント参加者ということで気軽に入っていける。店の宣伝にもなり、イベントをきっかけに常連になった人もいるようです」と山田さんは話す。蔵元も、直接、消費者と向かい合って話ができ、生の声が聞けると好評。岩国市の八百新酒造の小林久茂社長は、「今回で2回目の参加ですが、お客さん自身が店を回って料理とお酒を味わうという、これまで無かったイベントで大変おもしろい。お客さんとも直接、話すこともできるのでいい機会となった」と話した。市内から参加したという30代のOL二人組みは、「2軒目でおなか一杯になりました。でも、せっかくなので最後まで料理とお酒を楽しんで帰ります」と3軒目へと出かけていった。
「今回で4回目ですが、毎回、楽しみに参加してくれる人もいるので、もう止めることができません」と山田さん。「いい酒を造っているのに売れない」多くの蔵の酒をたくさんの人に飲んでもらい、知ってもらいたい。そして、夜の街を活気付けたいという山田さんらの思いは、確実に広がりを見せている。