民間の信用調査機関・帝国データバンクの調査によれば、今年9月の酒類販売業者の倒産件数は5件で、前年の2件より3件増加している。今期1-9月累計倒産件数は45件で、前年同期の56件より11件減少しているが、負債総額は今期が295億5900万円にのぼり、前年同期の66億4700万円より大幅に増加している。
酒類販売業界を取り巻く環境の厳しさは、外食産業での倒産が今期1-9月間ですでに471件も発生し、前年同期に比べ8・8%も増加。今後も料飲店経営の行き詰まり、倒産が高水準で発生する懸念がある。そうなると、酒類小売店・小売業者の経営への影響も非常に心配されてきている。
今年9月までに倒産した食品産業、大衆料飲店など471件の倒産主因は販売不振など不況型がほとんどだという。今後も、個人消費の低迷、経済実体の低下などを背景に販売不振に陥る業者が増加基調にある非常に厳しい経営環境を十分認識し、それを踏まえた経営方針、営業の推進が特に必要になってきたとみられる。
民間の信用調査会社によると、今年9月までに倒産した471件のうち食品産業企業の業種別動向は、一般食堂、日本料理店、西洋料理店、中華料理店、居酒屋・バー、すし店、喫茶店、その他。このうち「居酒屋・バー」が全体の33・5%を占めている。大衆・中小飲食店の倒産・閉店が増加すると、中小酒販店の経営に厳しい影響が懸念されてくる。中小酒類卸、小売酒販店は料飲店の倒産、廃業の影響をできるだけ小さく留めるために取引先などの与信管理や適正な利益での取引推進などで、厳しい環境変化が進行している業務用酒類市場に対応せねばならないとみられている。業務用酒類小売業界はかつて経験しなかったような苦難を克服せねばならないだろう。