日本酒類販売 売上高6千億円目指す

 日本酒類販売は昭和24年に創立し、今年で60周年の節目を迎えるに当たり、現在取り組んでいる課題と将来に向っての展望、基本方針を説明する「会社方針説明会」を9月17日に帝国ホテルで開催した。

 松川隆志社長は、今後の基本方針として「“イノベーション&クリエーション”をスローガンとして、人・商品・売り場の三本柱で市場を創造していくことに注力し、今後、5年以内に連結売上高6000億円を目指す」と述べ、来場のメーカーに協力を要請した。

 日本酒類販売・松川社長のあいさつ、今後の基本方針の要旨は次のとおり。

 (1)市場概況について=酒類食品流通業界が直面している問題は、①酒類市場の縮小傾向が続いている②免許の完全自由化により酒類の売り場環境が激変し、オーバーストア状態となっている③中間流通の再編による寡占化、集約化が急速に進んでいる――

 (2)市場の変化に対応するための4大改革=全社を挙げて「営業改革」「業務改革」「物流改革」「システム改革」の4つの改革を推し進め、収益改善に努めてきた。営業面では、量販業態の拡大に対応するため、流通本部や支社の量販開拓チームを強化し、支社、支店の統廃合により営業力の再編強化を図った。業務面では、ローコストオペレーションによる体質強化を図るため、組織のスリム化と事務作業の効率化に取り組み、物流面では、関係会社の物流網も加えると、おおむね全国をカバーできる物流ネットワークが構築できた。情報インフラ面では、今年4月、情報システムのメインフレームを撤廃し、オープン系システムへ移行することにより、より安全で柔軟なシステムを構築した。

 (3)60周年を迎えるにあたっての経営の基本方針について=①新基軸からの商品政策…酒類卸のリーダー的企業であることを自覚し、今後もこの自覚と責任をもって、価格の正常化に努力する。当社は数多くのメーカーから特約をいただいているが、商品開発や商品の育成と価値向上に努め、提案型の営業スタイルを推進し、メーカーの期待に応えたい②さらなる進化と創造の売り場つくり…他の全国系卸とは一線を画し、酒類専業卸のトップ企業として、60年間積み重ねてきた経験と当社独自の提案力により、幅広い取り引きの間口をいただいており、これまで以上に新たな販路の開拓と売り場の創造に努め、特に量販店、業務用酒販店のさらなる深耕を図っていく③人材育成…今後とも人材の育成を当社の重要課題のひとつとして捉え、プロフェッショナル集団としての人材の育成に努める――

 (4)情報物流関連について=情報面ではメインフレームを撤廃し、情報システムのオープン化を実現した。物流面では、酒卸ユニオン<創SOU>グループを含め、全国をカバーできる物流網を整備した。また、共配センターの運営や一括物流の提案などで評価をいただいているが、今後さらにさまざまな状況に応じたオーダーメイド型のロジスティクスにも取り組んでいく。

 (5)中期目標について=卸売業の市場は、年々縮小傾向だが、だからこそ中間流通の専門化が必須となっており、当社ならびに日酒販グループとしては、酒類のエキスパートとして、メーカー、小売店との共存共栄のもと、シェアアップを目指してまい進する。当社グループの中期計画として、今後、5年内に連結売上高6000億円を目指して鋭意努力する。

 勝田美智雄専務は、中間流通政策と海外戦略の説明の中で、「国際事業部を独立させて輸入事業に加えて、清酒・焼酎などの輸出事業に積極的に取り組んでおり、現在では20カ国にまで輸出を拡大し、3年後には、輸出ブランドをさらに増したいので清酒メーカーの協力を願いたい」と要望し、寺沢澄雄常務営業本部長は今後の営業方針を次のとおり説明した。

 (1)3つの消費施策=①こだわりと個性を持った商品への取り組み(この「こだわり」とは、「品質・原料・造り」へのこだわりであり個性的な商品を訴求)②健康志向ニーズに沿った商品への取り組みを強化③定番商品・良質商品への取り組みを推進する――

 (2)商品政策について=①地域ブランドの地位確立に向け、産地の文化・歴史・造り手の想いを重視し、「育てる日酒販」として積極的に取り組む②中長期的な展望に立った、造り手の皆さまとの「協働」による商品育成をさらに強める③良質なものを適正な価格で販売し、価格よりも商品の価値を訴求――

 (3)営業政策について=①地域密着型の営業体制を強化し、地域特性を重視した販売政策を実施②最重点強化業態として「量販店」「業務用酒販店」の取り組みを強化する――

(掲載日:2008年09月29日)

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