【鹿児島】県内焼酎メーカーの技術研さんを目指す鹿児島県本格焼酎技術研究会(宇都建夫会長)は6月17日、鹿児島市与次郎のホテルウェルビューかごしまで分科会(きき酒会)を催した。テーマは“県外の芋焼酎”。隣県宮崎の芋焼酎に絞り同県内約20社34点の市販酒をきき酒したほか、ビールメーカー3社、大手蒸留酒メーカー1社、計4点の芋風味・甲乙混和焼酎も併せ評価した。
きき酒会には県内メーカーの杜氏や蔵人、技師など約200人が参加。冒頭あいさつに立った技術研究会・乾真一郎副会長は、「伸び率では宮崎の方が高いデータもあり、また甲乙混和焼酎は今や本格焼酎と同じ棚に並び、価格も安く脅威だ。きき比べし勉強いただきたい」と語り、同一マーケットで競合する他商品を知り、一層の技術研さんに努めるよう求めた。
出品酒参考資料として、各メーカーによる製法や酒質に関するコメントを記し、小売価格については、宮崎県産焼酎は建値を、甲乙混和焼酎は量販店店頭での実勢価格を付記したものを配付。約2時間をかけたきき酒時間のなかで、資料も照らしながら丹念に出品酒の香味を確かめた。
きき酒終了後には、官能評価をまとめた講評を、県工業技術センターの担当者が発表。宮崎県産の芋焼酎については、「個性的なものが多く、赤芋を多用しているのも一つの特徴。貯蔵にも注力し、各蔵がいろいろなものを造っている」と総評し、「さまざまなバリエーションを常に念頭におき勉強してほしい」と訴えた。個別には酒質の長短を指摘し、由来する製法面での工夫や問題にも触れた。
甲乙混和焼酎に対しては、芋らしい香りの有無を含め、酒質に優劣が見られたが、総じて高い評価。薄く感じるとのマイナス評価は、業界人が意識することで、一般消費者にとってはむしろ、「食中にスッキリ飲める酒質」であり、広く受け入れられる“脅威の商品”との見方を示した。
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なお、技術研究会は7月18日午後2時から同ホテルで、日本の穀物輸入の現状や、焼酎粕の畜産事業での有効活用をテーマに講演会を開く。