アサヒビール、ニッカウヰスキー 総合生産システムを構築

 アサヒビールは、同社ビール9工場とニッカウヰスキーの国内7工場で、「需給計画・生産計画」「原材料調達・購買」「生産・原価」「品質管理」の分野で業務の効率化を実現する製造部門の情報を一元化した「トータルプロダクションシステム」の構築を推し進めている。

 今回のシステムは、両社がそれぞれ有するビール類と洋酒類や焼酎類の生産技術などのものづくりに関する考え方を融合し、業務プロセスを統合・確立するとともに、一つの工場で異なる酒類製造の実現を可能とするシステムとなっている。今回のシステム構築により、より一層の安全・安心な商品を消費者に提供するトレーサビリティ強化と、生産工程における業務の効率化やコストダウンを実現する。

 両社では、今回新たに展開する具体的な事例として、次の6項目で業務の効率化を実現する。

 (1)製造列ごとの製品製造原価計算を実現…各社で管理していたデータを一元化するため、原料・資材の使用場所や半製品の管理情報を従来よりも細分化したデータを入力することで、製造列単位かつ製品別の詳細な原価計算を実現した。これにより、製品ごとにどの工場のどの製造列で製造すれば一番効率的かを容易に把握することが可能となった。

 (2)アサヒ社とニッカ社で生産管理帳票と酒税帳簿の書式統一化を実現…両社がそれぞれ使用していた生産管理システムの統合により、原材料の在庫等を管理する生産管理帳票の統一化を実現。また、酒税法で定められた記帳義務である酒税帳簿の記帳方法の社内標準化を行い、各工場の所轄国税局の承諾を得て、両社で共通の酒税帳簿書式の活用を実現した。

 (3)発注業務削減と資材在庫圧縮の実現…生産計画の変更が生じた場合、これまで資材の調達量を再計算し資材の納入計画を更新し資材メーカーへ発注していた業務プロセスから、製造計画と連動した資材所要量の自動計算機能を構築したことで、資材メーカーへの発注業務作業量が大幅に削減するとともに資材在庫の圧縮も実現した。

 (4)生産系システムの情報を管理したマスターコード体系の統一と共有化…酒類製造グループ2社がそれぞれ情報を管理するマスターコード体系を統一するとともに、マスターの一元管理と他システムへ一括配信する仕組みを構築したことで、新規購入物品や新商品製造開始時のマスター設定作業を簡略化した。また、マスターコード体系の統一により、アサヒ社がニッカ社の原材料一括購入の容易な運用が可能となった。

 (5)1データを複数システムで活用することによる業務簡素化の実現…同様なデータを複数のシステムへそれぞれ入力する入力作業の大幅な軽減とシステム間の整合性の確保を実現した。具体的な事例としては、生産管理システムに1つのデータを入力することにより、経理システム、製造原価計算システム、原材料調達システム等の他システムにもデータ連携され業務の簡素化を実現した。

 (6)多品種生産に向けたシステムの開発…これまでのビール中心の生産体制から発泡酒や新ジャンル、RTD商品、洋酒等あらゆる酒類の製造や清涼飲料水の製造を実施する多品種少量生産体制に移行していくなか、新しい原材料の使用や原料を配合する生産工程への対応を検討してきた。これまでシステムの一部を改善して対応してきたが、今回マスター制御による汎用的な仕組みを構築したことで、機動的で柔軟な生産体制を実現した。

(掲載日:2008年06月12日)
関連リンク : アサヒビール
関連リンク : ニッカウヰスキー

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