日本酒造組合中央会第55回通常総会 酒は税金ではなく文化

 <酒税制度の全般的見直しに関する決議>

 われわれは日本酒、本格焼酎・泡盛、そしてみりん、これら、わが日本の自然と先人の知恵の結晶であり、日本の食文化を形成してきた世界に誇るべき民族の酒、すなわち「國酒」の生産者として、強い自負と誇りを持って長年にわたりその業に携わってきた。

 さらに酒類は国の活動を支える税収の大きな柱の一つとしての酒税を負担し、わが国の歴史の中において大きな役割を果たしてきた。この財政物資としての酒類の生産者としても、われわれは、これまで強い誇りと自負心をもって対応してきたところである。

 その結果、日本酒および焼酎の税負担は実力不相応に高いものとなり、業界存続のための負担軽減措置は業界構造から見て不可欠なものとなっている。

 それ故、われわれは長年にわたり、酒税負担にかかる中小事業者の特例措置である租税特別措置法第87条の存続を強く求めてきたのである。

 今般、この措置の5年間延長が実現したことは、われわれ業界の実情と税負担の現状に理解と配慮がなされたものと言うことができ、われわれとしては、安堵の気持ちとともに感謝の意を表したいと考える。

 しかしながら、日本酒、本格焼酎・泡盛、そしてみりん、これら民族の酒に関し、現行の酒税制度はその本質や価値にふさわしい制度上の位置付けがなされているとは、到底言い難いのが現実である。

 われわれは、わが国農業政策の基軸でもある「米作り」のためはもとより、多様性の活力を維持、向上させ、ひいては地域経済の活性化や地方文化の振興を図るためにも、全国各地の歴史と伝統をもった酒造蔵元の存続はわが国にとって不可欠と考える。ついては現在、特例的、時限的措置とされている負担調整措置の恒久化を強く求めるものである。

 さらには「酒は税金」ではなく「酒は文化」との観点から、酒税制度の全般的見直しを行い、わが国の歴史や文化に恥じない永続性のある酒税制度を早急に確立することこそ、わが国酒類業界の明日のために不可欠であると信ずる。

 そのためにも、われわれは、わが国が世界に誇る醗酵技術の粋たる民族の酒の生産者として、伝統民族酒にふさわしい、品位、品格を備えた酒造りに邁進していくことを再確認し、ここに決意を表明するものである。

 以上、決議する。

 平成20年6月5日

 

(掲載日:2008年06月18日)

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