全国小売酒販組合中央会は、今国会に提案されている独占禁止法改正案に対する酒販業界の意見・要望を公正取引委員会、自民党、公明党、国税庁などに提出し、不当廉売行為などの防止へ抑止力のある実効性を伴った制度とするよう強く要望した。
■独占禁止法改正法案に対する意見・要望
(1)課徴金の対象となる行為類型が拡大されて不当廉売など(同一の違反行為を繰り返した場合)も課徴金の対象となるが、その違反行為については「排除措置命令(勧告)」が基準とされているが、酒類などでは「排除措置命令(勧告)」の発令は今までになく、条文が形骸化(けいがいか)してしまうのではないか、と考えられる。また、違反行為による排除措置命令を繰り返した場合でなく「一度目の違反行為による排除措置命令」で課徴金を課すべきだ。
(2)不当廉売などの違反行為を行った場合の課徴金は「違反行為に係る商品の売上額」に算定率を乗じた金額となっているが、これでは課徴金が小額となり、違反行為の抑止力となり得ないのではないか。「おとり商品」的扱いによりほかの商品の売り上げが上がることから、当該対象店総売上を基準にするか、もしくは売上高によって一定の課徴金額の設定をすべきではないか。
(3)優越的地位の濫用に係る取引相手との取引額が10億円以上となる場合が課徴金の対象としているが、ハードルが高すぎる。さらに減額すべきだ。
(4)酒類については国税庁との協力スキーム体制も明確に示してほしい。また、公正取引委員会の「酒類ガイドライン」の違反行為の判定基準は国税庁指針との共有化を願いたい。
(5)中小零細企業事業者団体での団体訴訟制度の導入をさらに検討すべきだ。