【熊本】12年ぶりの蔵開きイベント開催へ奔走--。清酒「蓬萊(ほうらい)」や芋焼酎「心ゆくまで」などを造る蔵元、河津酒造(阿蘇郡小国町、河津悦雄代表)は2月24日、酒蔵を開放し“新酒祭り”を開催した。その立役者が河津代表の長女で代表代理を務める河津江美さん(28)だ。アイルランドへ留学後、ウェールズで暮らしていたが一時帰国。日本での滞在期間は未定だが、経営参画し蔵元に新風を吹き込む。
祭りでは、新酒などを存分に味わってもらったほか、槽(ふね)搾り作業を行う蔵内では、楽団の演奏会も催した。
来場者が驚き感動したのが葦北鉄砲隊の登場だ。幕藩体制下、熊本県葦北地方で組織されたものを、平成15年に再結成。火縄銃の技術、その文化伝承のために、国内外で演武を行っている。英国で演武をしたときに河津さんが通訳を務めたことが縁で、祭りに駆けつけ、イベントの開幕を祝砲で飾った。
河津さんは、葦北鉄砲隊の雄姿と、隊の合言葉“情熱と献身”をラベルにした清酒と焼酎の商品も企画。商品の販売を通じ、鉄砲隊の文化を伝えていくつもりだ。
祭りは、地元の多くの人に支えられ実現した。河津さんは感謝を込め、「町民の皆さんに愛される蔵元でありたいし、家業に誇りをもち、伝統や文化を後世に伝えていきたい」と語る。日本酒の未来は、との問いには、「楽しい場所にはお酒がある。日本酒は日本人のからだに合うように造られている。飲む人はきっと増える」と表情を輝かせた。