サントリー 2008年事業方針 ビール計で2%増目指す

 【東京】サントリーは1月10日、酒類カンパニーの2008年事業方針を発表した。その中で同社は、酒類事業全体で5500億円、前年比3%増、ビール事業では2%増となる5550万ケースを目標にすると発表した。

 佐治信忠社長は冒頭のあいさつで、「酒類、ビールは回復の足音はまだ聞こえてこない。昨年は酒類、ビール類の新商品が多数発売されたが、市場全体を拡大させるエネルギーにはならなかった。今年も業界を取り巻く環境は極めて厳しく、個人消費に暗い影が続くと見られるが、当社は“やってみなはれ”の精神で、確かな成長を感ずる年にしたい。消費者の安心・安全を求める声に対応し、サントリーグループは世界で最高の商品を最高の状態で提供していく。当社は酒類カンパニーの成長・飛躍を強く期待している。『ザ・プレミアム・モルツ』は最低でも1300万ケースの販売を目指したい。原材料のコストプッシュに伴うビール類の値上げについては、コスト高は厳しいが6カ月間はなんとか持ちこたえ、7月以降に値上げしたいと考えている」と語った。

 また、相場康則ビール事業部長は、「プレミアムビールは、まだ飲んでいない消費者層を広く掘り起こすことによって目標を達成したい。ビール事業は積極的に拡売に注力し、2009年には黒字化したい」と述べた。

 【ビール事業】昨年のビール事業計は5450万ケース、3%増となった。中でも「ザ・プレミアム・モルツ」が前年比7割増となる951万ケースと好調に推移した。また、「ジョッキ生」「金麦」を中心とした新ジャンルは2061万ケース、14%増となった。

 今年度は、今後も伸長が予測されるプレミアムビール市場および機能系発泡酒市場で、「ザ・プレミアム・モルツ」と新商品「ゼロナマ」を軸に積極的なマーケティング活動を実施。さらに新ジャンル商品「ジョッキ生」「金麦」のブランド力強化を図ることにより、ビール事業計の販売数量で5550万ケース、2%増を目指していく。

 (1)「ザ・プレミアム・モルツ」=2008年プレミアムビール市場が3200万ケース規模(25%増)に成長すると見込まれる中、「ザ・プレミアム・モルツ」は1300万ケース(37%増)を目指す。プレミアムビール市場での確固たる地位を獲得していくため、これまでの「特別なときのプレミアムビール」から「毎日を特別にするプレミアムビール」という訴求へと転換を図るとともに、飲用時の品質にこだわった活動やお客様との強い接点の場である店頭からの発信力を強化していく。

 (2)機能系発泡酒「ゼロナマ」「ダイエット生」=機能系発泡酒市場に着目し、3月4日から新発売する「ゼロナマ」と「ダイエット生〉」に注力、機能系発泡酒計で1100万ケース(2・5倍の販売を目指す。

 (3)新ジャンル「ジョッキ生」「金麦」=スッキリ爽快な「ジョッキ生」、リッチなコク・旨みの「金麦」という、嗜好の異なる2ブランド体制で確固たるポジションの獲得を図り、2ブランド計で1930万ケース(17%増)の販売を目指していく。

 【洋酒事業】昨年度の洋酒事業は3%減で、ウイスキーは市場を若干上回り5%減となった。ウイスキーの価値訴求を事業活動の中心に据え、飲み場・買い場でのお客様との接点開発や、「ウイスキー・アンバサダー」資格認定制度を設けるなど、ウイスキーのプレミアムな魅力をお客様に伝える活動を積極的に展開。その結果、シングルモルトウイスキーは引き続き伸長し、前年を6%上回った。リキュールは3%増。梅酒が引き続き好調で7割増と大きく伸長した。4月に発売したトマトのお酒「トマトマ」は、新しい付加価値をもったお酒として好評を博し、当初計画の2倍以上の販売となった。

 2008年は、洋酒のトップカンパニーとして引き続き洋酒ならではの多彩で豊かな付加価値や魅力をアピールしていく。特にウイスキーについては、新たな需要創造のためウイスキーのある時間や空間、体験をお客様に提供することで、ウイスキーの再生の芽をさらに大きく育て、お客様との良質な接点を拡大していく。

 (1)お客様との接点拡大活動によるウイスキーファンづくり=プレミアムウイスキーについては、「響」や「山崎」「白州」「ザ・マッカラン」などのシングルモルトを軸に、その魅力や価値を訴求する活動を引き続き展開する。飲み場や買い場に合わせたプロモーションの提案のほか、ウイスキーの伝道師「ウイスキー・アンバサダー」を継続して育成し、セミナーを実施するなど、きめ細やかな啓発活動でお客様とウイスキーとの接点をつくっていく。スタンダードウイスキー「ザ・オールド」「角瓶」については、食との相性や飲み方提案など、年間を通じた店頭プロモーション活動により、家庭でのウイスキー需要喚起を図っていく。

 (2)リキュール活動の強化=成長する梅酒市場において、気軽に楽しめる紙パック梅酒や、当社ならではのこだわり梅酒などブランドポートフォリオを拡充し、需要を拡大していく。また素材にこだわった新しい付加価値をもったお酒を新たに開発していく。

 (焼酎・RTD・ワイン事業に関しては次号掲載)

(掲載日:2008年01月25日)
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