【高知】土佐宇宙酒の原料となる「宇宙米」の高知県産酒造好適米2種のうち、4月の早生品種に次いで中手の「吟の夢」を種子増殖させる田植えが6月5日、南国市廿枝の県農業技術センターであり、県内酒造メーカーでつくる県酒造組合(竹村彰夫会長)の関係者ら約30人が45aの圃場(ほじょう)で田植えを実施した。今春約3・2kgの種籾(たねもみ)を育苗した47系統の小さな苗を1本ずつ植え、9月末から10月初めにかけて1・3tを収穫する計画。酒造りの現場で大量に使う本格的な栽培は、来年平成20年になる見通し。
計画では、最終的に来年末から再来年平成21年初めにかけて酒造りに使う宇宙米2種の総収穫量は160tで、早生の「風鳴子」40tとあわせて「吟の夢」は40ha120tまで増やす。すでに4月24日にセンター北側の圃場28aで田植えを終えた風鳴子は、8月20日頃に800kgを収穫予定。今回の「吟の夢」は、中手品種のため約1カ月あけてセンター南側で田植えを実施した。
田植えに使った「吟の夢」の苗は、5月11日から28日頃にかけて育苗で14-15㎝に成長。センター職員に加え、宇宙酵母の開発に取り組んだ県工業技術センターやメーカーのほか高知大の学生らが午前9時から約3時間かけて水を十分に張った水田に足を踏み入れ、1本ずつ手作業でていねいに手植えした。
宇宙米2種の種籾は、もともと風鳴子56粒・吟の夢64粒で、一昨年平成17年10月の酵母打ち上げに続いて昨年18年3月30日から4月9日まで約10日間宇宙を旅し、帰還後の種子増殖で風鳴子5万6千粒・吟の夢11万6千粒まで増やした。来年の本格栽培に向けて今回増殖させた種籾は一般農家に渡され、宇宙米の「証明書」も発行するという。それ以降は、県内で栽培される2品種とも全て宇宙米を起源にした系統に切り替わる。