【石川】シブヤマシナリー(金沢市北安江、渡辺英勝社長)ではこのたび、焼酎などの廃液や賞味期限切れの戻り飲料などの処理用として食品、飲料メーカー向けに、亜臨界状態の水を用いて廃液を浄化するシステムを開発し販売を開始した。
同システムは技術提携している東洋高圧(広島市、野口賢二郎社長)と同社の持つ高圧機器製作技術を用いて、亜臨界状態の水で廃水を浄化する。反応槽の中で280度Cの温度と85気圧の圧力を処理廃液に与え、同時に酸素ガスを供給することで、有機性廃棄物を酸化分解(水中燃焼)させ、短時間で二酸化炭素と水に分解する。
水の圧力と温度を上げていき、ある時点(臨界点)を越えると、液体のように物質を容易に溶解し、気体のように大きな拡散速度を示す、液体と気体の両方の性質をもつ超臨界状態になり、この状態の水は溶けている物質を強力に反応させる特徴がある。以前から超臨界水による高反応性は知られていたが、超臨界では反応容器自体も反応して劣化するため、産業上の利用は難しいと言われている。亜臨界とは、超臨界状態手前の、超臨界より少し低圧または少し低温の状態を呼び、高い反応性を維持しつつ反応容器の劣化を抑制できる。
特徴は、“1”有機性廃棄物の性状にかかわらず、幅広い廃棄物の連続処理が可能“2”100%に限りなく近い分解を短時間で実現“3”分解で得られる水は無機水溶液で、再利用が容易“4”コンパクトなシステムで、エネルギー消費量が小さく処理コストの低減を実現“5”生物処理に比べ安定した処理を実現。
同社および澁谷工業(金沢市大豆田、渋谷弘利社長)の従来の販売チャネルを利用し、価格は能力により異なり、商用設備で2億円~20億円、開発終了後に年間5システムの販売を見込んでいる。
今後、超臨界・亜臨界の技術を応用して東洋高圧と新たな商品開発を共同で進めていく。