【福岡】5月20日、北九州市の小倉興産KMMビルの会場で、“和りきゅーる試飲会”が催された。
“和りきゅーる”は、国内酒類メーカーが製造した、清酒・焼酎ベースの国産リキュールを命名したもの。“酒類問屋”の倉松酒販(北九州市、倉松聰社長)と地元の北九州大学、九州工業大学が連携した産学共同の企画(後援・西日本リビング新聞社)で、「特に次世代を担う若い世代に新提案として、“新しくて優しいお酒”」(倉松酒販)をアピールするねらいがある。試飲会は今回が初めて。多彩な商品が市販されている“和りきゅーる”だが、その特定ジャンルに絞り込んだ試飲会は珍しい。
試飲会には、九州を中心に約40社が100アイテムの商品を出展。出展リキュールの原材料は、ウメやユズ、カボス、スダチ、シソ、ブルーベリー、シークワーサー、ザクロ、カシス、スモモ、アンズ、イチゴ、ナシ、ピーナッツ、サンショウ、カリン、バラ、マタタビ、アロエ、コーヒー、ニンジン--にまで及び、自然のエキスが濃縮した独特な香味が魅力。14社の蔵元はブースも設け、詳細な商品説明を行った。当日の来場者は約180人(うち酒販店関係40人、一般消費者・料飲店関係140人)。会場での滞在時間も長く、関心の高さをうかがわせた。
倉松酒販の倉松社長は、「これから本格的に飲んでいただく方々にプレゼンする意味が大きい」と語る。北九州市は10を超える大学がある“学園都市”でもあり、試飲会には今回イベントにかかわった2大学の学生も多く来場した。北九州大学マネージメント研究科の松永裕己准教授は、「会場には経済の現場がある」と語る。九州という地域には多くの蔵元があり、酒販店がある。厳しい経営環境下で、蔵元も酒販店も新たな商材で活路を開こうとする姿があり、酒をめぐる取引の場面にも触れることができ、「学生が学ぶべきものが多い」と異なる視点で試飲会を見る。
来場者からは、「普段味わえないお酒があり楽しかった」「メーカーから直接、蔵の話や酒造りについて聞けて良かった」などの声が、出展メーカーからは、「単一企画にこれだけ多くの来場があり驚いている」などの声が寄せられた。
倉松酒販は地酒和酒専門卸を標ぼう。日本名門酒会北九州支部卸であり、「越州」(朝日酒造=新潟県)の九州地区唯一の特約卸でもある。今回の企画は、若い世代が多い学園都市という地域の資源を活用し、造り手と飲み手をつなぐ試みだったともいえよう。
和酒と地元のかんきつ類などが融合した和製リキュールは、それぞれの蔵元が地産地消を訴えオリジナリティーを発揮できる商品でもあり、地方の清酒・焼酎メーカーの経営多角化にも寄与しつつある。イベントには、その後押しをする意味もある。
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当日、リキュール以外で注目を集めた商品があった。“ドリームキャンドル”。兵庫県神戸市の業者(田中務補商事ドリームサプライ事業部、TEL078-681-4517)が開発したもので、花火に点火すると、自動的にロウソクがともる花びらが開き、誕生日やクリスマスにちなんだメロディーが流れるというもの。人を喜ばせ夢を与えるという、酒と共通する魅力に来場者はひかれているようだった。