鹿児島県酒造組合連合会 「薩摩焼酎」始動

 【鹿児島】「薩摩焼酎宣言。『薩摩焼酎』は、世界のブランドへ。『薩摩焼酎』はボルドー、コニャック、スコッチなどと同じく、WTO(世界貿易機関)協定に基づく産地指定を受けました」--。

 地理的表示「薩摩」を、県産芋焼酎のブランド強化に活かすため、そのアピール策などを検討してきた鹿児島県酒造組合連合会(本坊喜一郎会長)の諮問機関、「地理的表示をPRする検討委員会」(産官学連携で昨年8月発足、原口泉委員長=鹿児島大学教授)が5月11日、アピール活動の具体的内容を固めた。

 今月28日、鹿児島県庁で“薩摩焼酎宣言”を公式発表する会見を開くとともに、知事に謁見。薩摩焼酎ブランド構築の後押しを県政にも求め、強力な情報発信をねらう。同月末までに宣言文と“薩摩焼酎”認証マークを公募する全面広告を全国紙と地元紙に掲載。7月中旬にも、決定した認証マーク周知のための新聞広告を打つ。ポスター制作などを含め、一連のPR施策費用5000万円は県酒造組合が拠出。本格的に、“薩摩焼酎”が始動する。

 地理的表示は、WTOのトリプス協定(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)に基づき、産地表示を認め保護するもの。世界ではボルドー、シャブリ、シャンパーニュなどのワイン、蒸留酒ではスコッチやコニャック、アルマニャックなどの産地が地理的表示の指定を受けている。

 国内の蒸留酒では「薩摩」(奄美を除く鹿児島県)をはじめ、「壱岐」(長崎県壱岐市)、「球磨」(熊本県球磨郡・人吉市)、「琉球」(沖縄県)が国税庁長官の指定を受けている。「薩摩」は平成17年12月22日付けで、指定が告示された。

 「薩摩」の表示が認められるのは、「鹿児島県産のさつまいもと水を使い、鹿児島県内で製造・容器詰めされた本格焼酎」。同県内・奄美群島で製造される黒糖焼酎は対象外。県産であっても米焼酎や麦焼酎には「薩摩」表示はできない。

 国内の他の地理的表示と大きく異なるのは、主原料のさつまいもを県産に限定している点だ。“薩摩焼酎宣言”では、原料原産地と焼酎産地が一体化している鹿児島県産芋焼酎が、特異な価値を持つことをアピール。メーカーが芋の生産農家との連携を深め品質向上を目指し、地元鹿児島の自然環境の保全にも取り組みながら、「薩摩焼酎」を取り巻く伝統、文化の発展に努めること、さらに世界の人々との交流促進につなげることなどを宣言する内容となっている。

 「地理的表示に関する表示基準の取扱い等」通達による「薩摩」の表示基準=米こうじ又は鹿児島県産のさつまいもを使用したさつまいもこうじ及び鹿児島県産のさつまいも並びに水を原料として発酵させたもろみを、鹿児島県内(奄美市及び大島郡を除く)において単式蒸留機をもって蒸留し、かつ、容器詰めしたもの

(掲載日:2007年05月24日)

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