公正取引委員会はこのほど、景品数表法3条に基づいて行う「一般消費者に対して懸賞によらないで提供する景品数(総付景品)」に関する、一般消費者に対する、景品類の提供に関する事項の制限告示の一部を改正することを決定した。そのポイントは次のとおり。
今回の総付景品告示の一部改正は、現行の告示において事業者が提供できる総付景品の最高額を、総付景品の提供に係る、取引の価額の10分の1の金額(この額が100円未満の場合は、100円)としているが、これを総付景品の提供に係る、取引の価額の10分の2の金額(この額が200円未満の場合は、200円)に引き上げる。
(注)総付景品には、購入を条件として提供する場合のほか、購入を条件としないで来店者に提供する場合なども含む。平成19年3月7日から施行する。
公正取引委員会は、今回の一般消費者に対する総付景品類の緩和を行う前に、原案を公表し、関係方面などの意見を広く募集してきた。しかしその中で、酒類業者や酒類事業団体から、①景品類が高額化することにより、未成年者の酒類の購入が誘引されるような事態が生じかねない②酒類は致酔性、依存性を有する商品特性があり、社会的な配慮が必要であり、酒類自体を総付景品として提供することを禁止してほしい③酒類業界は、不当廉売に該当する事案が頻発している業界だが、総付景品を提供したとしても不当廉売に該当しないため、景品付き販売により乱売が行われるおそれがある。そのため、酒類については取引価額が1000円未満の場合は提供できる総付景品の最高額を現行のとおり100円としてよいのではないか--などの緩和に反対する意見、要望が出された。
これに対し公取委は、「総付景品規制は、景品提供が消費者の適正な商品選択をゆがめることにより、事業者間の公正な競争を阻害することのないようにするものであり、未成年者の飲酒や適正な飲酒などに関する問題については、今回の総付景品告示の一部改正とは別の問題であると考えられる。また消費者は、景品の提供を含め、商品の価格、品質、宣伝効果などのさまざまな要素を考慮して商品選択を行っているところ、現行の総付景品の最高額の2倍の範囲内であれば、消費者の適正な商品選択がゆがめられることは考えにくい」として反論している。