【高知】「土佐宇宙酒」の開発・発売2年目を迎える高知県酒造組合(竹村彰夫会長)はこのほど、発売前に品質を調べる第1回審査会を開き、29点の味や香りなど香味バランスを入念なきき酒でチェックした。世界初を売りに県内酒造メーカー17社が昨年発売した1年目は乾燥酵母を使っていたが、今回はウェット酵母で18社が仕込んだ。3月21日一斉発売で、昨年同様720ml10万本の出荷を見込んでいる。
同宇宙酒は、厳格な認定基準を定め▽宇宙を旅した6種の県産酵母▽吟の夢か風鳴子の県産酒米100%使用▽精米55%以下▽低温長期発酵の純米吟醸酒▽審査会の官能審査で合格の各種条件に適合すれば認定シールを貼って発売できる。この日の審査会は、高松国税局の須藤茂俊鑑定官室長や高知県工業技術センターの上東治彦氏ほか酒審会のメンバーら10人が参加。3月9日の鑑評会にあわせた第2回審査会頃までに最終40数点が出揃う予定で、14日の宇宙酒委員会8人で認定するという。
宇宙酒の酵母は、バナナやメロンの香りに似た酢酸イソアミル系「AA-41」「A-14」「KA」3種とデリシャスリンゴに似たカプロン酸エチル系「CEL-11」「同19」2種に両方を備えた「AC-17」の計6種。昨年は凍結乾燥機で乾燥粉末にしたドライ酵母だったが、今年は固形培地(寒天斜面培地)でロケット遊泳10日間に増殖したウエットタイプ。発射地ロシアまでの往復は0度Cで低温輸送し、ロケット内は酵母が増殖する25度Cに上昇するため宇宙で育った酵母になるという。
発売は純米吟醸2千-2500円、同大吟醸3500-4千円の見込みで、竹村会長らは記者会見で「今年はレベルも高く、土佐酒全体の底上げにつながった」とPR。審査した須藤室長は「飲み手に定着しており、今年も楽しんで満足してもらえる出来栄え」と評価した。