日本酒造組合中央会はこのほど、平成18年度第2回全国評議員会を開き、平成19年度の中央会事業方針・計画を評議員に提示したあと、清酒、本格焼酎業界の重要問題に対する意見と要望が評議員から開陳され、主に、来年3月末に適用期限になる租税特別措置法87条に基づく中小酒造業者に対する酒税軽減措置(租特措置)の延長への強い要望と、酒造用原料米対策などが提案された。
辰馬中央会会長は、全国評議員会終了後に行われた専門紙との記者会見で、租特措置87条の延長問題と酒造用米価格問題について、次のように語った。
(1)租特措置の延長は酒造業界の切実な課題で、最大の問題として全力で取り組む。中小酒造業者も自助努力を続けているが、租特措置が発足した平成元年当時、再延長の頃に比し酒造業界を取り巻く環境がさらに厳しくなっているので、租特措置の延長が絶対に必要と考えている。
(2)酒造業界は、品質の向上、多様化する消費者ニーズに対応する清酒を醸造するためには、酒造米を多く使って副原料をなるべく減らしていくので、酒造米価格対策に注力する。米が余っている需給関係の中で、米の国際比値が高いので、できるだけ安く入手できるようにもしなければならない。加工用米市場対策も中央会として要望していく。
なお、浅見敏彦副会長は租特措置について「清酒業界には、租特措置の延長に危機感が強いのは当然だが、平成20年度の税制改正の具体的方向がまだ見えない中で、租特措置だけを取り出してあまり早く主張するのは難しいと思う。租特措置は当然、存続、延長が必要で、その根拠は中小企業対策、地場産業対策、農業対策(米作農業対策)、国酒としての清酒の位置づけ、などの論点から検討し、戦略を考えねばならないが、政治方面では租特措置の延長に理解を示す向きが強いと思う」と補足説明した。