
【佐賀】佐賀県は1月21日、佐賀市の佐賀商工会館で「原産地呼称管理制度・全国研修会」を開催した。同制度を運営する県が、制度導入の先進県長野をはじめ、制度に関心を寄せる自治体関係者、農産物の生産者、農産物加工酒類・食品の製造者などに呼びかけ開催したもの。
制度の課題を掘り下げ将来展望を描くねらいがあり、同制度に関する全国規模の会合としては初の開催となった。全国協議会設立の提案もあり、長野県からは同様の全国研修会を開く考えも示された。
「佐賀県原産地呼称管理制度」(事務局・佐賀県農林水産商工本部流通課)は県が主導し、県産原料を100%使用した県産の純米酒と本格焼酎を、官能審査も加味し認証するもの。純米酒は実質、液化仕込みを認めない規定も設けている。
制度運営にあたる「管理委員会」の会長は筒井ガンコ堂氏(エッセイスト)、副会長を松崎晴雄氏(酒類ジャーナリスト、日本酒輸出協会会長、NPO法人吟醸酒研究機構理事)が務め、他の委員は消費者、飲食店主、販売業者、製造業者などで構成。平成17年3月以来、春秋2回のペースで審査・認証を実施。昨年9月まで4回の審査で、認証メーカーはのべ18社となり、県下実製造場の80%超が同制度へ参加している。
今回の研修会には、佐賀県を含め14の自治体、制度に関心を持つ関係者ら約100人が出席。開会あいさつに立った県農林水産商工本部・吉川浩民本部長は、「食の安全、特産品のブランド化はいまや、各地域共通の課題で、世界の市場へ売り込みを図っていかなければならない時代でもある。制度は最終的に、いいお酒造りにもつながっていくのではないか」と訴えた。
制度の事例としては、長野県と佐賀県がその概要を報告。長野県では平成14年醸造の日本酒、ワインを対象に制度をスタート。これまでに、のべ201品のワイン、915品の日本酒を認定。焼酎は17年スタートで40品を認定している。ワインについては原料ぶどうの品種を定め、糖度基準を設けているのが特徴。官能審査会委員には有名なソムリエや俳優の名が並ぶ。審査会は完全オープン、認定酒のテイスティングも自由、東京でも開催するなど情報発信にも努める。
佐賀の担当者は、県下製造場の大半が参加していることや、流通が認定酒飲み比べセットを企画するなど販売面での連動も報告。県下メーカー純米酒の出荷が18年4月-7月累計で前年同期比22%増で推移したこと、特に7月の純米吟醸酒は47%増で全国一の伸長率だったことも伝え、“呼称効果”も訴えた。