【愛媛】清酒「石鎚」の石鎚酒造(西条市氷見、越智英明社長、TEL0897-57-8000)が11月11日から洗米を始め、今酒造期の本格的な仕込みをスタートさせた。来年3月21日の甑倒し、4月中下旬の皆造まで越智浩専務・稔製造部長と2人の兄弟技師が蔵に寝泊りしながら良質の酒造りに励む。同社初の焼酎も15日から発売し、晩酌用の日本酒も積極投入。味重視の純米酒で、季節感あふれる提案を続ける。
初の焼酎は、槽搾りした純米吟醸の酒粕を使った「粕取り焼酎」で、アルコール度数別に初留取りを含んだ原酒タイプ40度(500ml2415円)と仕込み水で割り水した25度タイプ(720ml1365円、1・8l2730円)の2種。同社は一昨年2月に免許を取得。2年がかりで原酒を貯蔵しており、良質の酒粕のうえ真空減圧蒸留機のため高級エステルの豊かな香りとやわらかい味わいという。全部で約3千本の限定出荷。
だが焼酎は副産物利用で、あくまで「日本酒が主眼」。同社は全体の4割が特定名称酒で、純米酒は3割に相当する。大半が精米60%以上の槽搾り吟醸クラスで、売れ筋は「緑ラベル」をはじめ斗瓶取り無濾過の中汲み、山田錦・雄町の精米60%クラス、ひやおろしなど2500-2800円が主流だ。
純米酒の中でも今年は旨い燗酒に力を入れた。11月末から投入する兵庫県産など精米75%山田錦の「燗酒純米」1・8l2415円がその1つで、総米600kg完全手造り小仕込みで約30日かけて仕込んだ。協会7号酵母で、日本酒度プラス5、酸度2・0。
同社は、平成17年度6月期850石を出荷。今年度は20度換算で600石、タンク35本を仕込む。ひやおろしも前年の1・5倍生産で今秋の出荷も順調だったが、普通酒以外は全てびん貯蔵など高品質の追求が主眼だ。越智専務や稔部長は「純米も毎月20%増だが、晩酌の燗酒も4段仕込みの日数など工夫している。あくまで季節・シーズン提案型で、なめらかな口当たりでおかわりを飲みたくなる味重視の食中酒・純米を目指したい」と強調する。