景気回復の中、酒類への家計支出の動向が注目されているが、総務省統計局が発表した9月分の家計消費支出状況(全世帯平均)によると、酒類への消費支出金額は全国平均が3069円で、前年比12%減少となっており、家庭用酒類への消費支出額は伸び悩むどころか、大幅に落ち込んでいる。
主な酒類別の9月分消費支出金額(前年比)は、▽清酒=427円(4・7%増)▽焼酎=480円(8・4%減)▽ビール=1142円(17・8%減)▽ウイスキー=96円(21・5%増)▽ぶどう酒=110円(32・1%減)▽発泡酒=495円(17・1%減)▽その他の酒類=319円(2・4%減)--と、清酒、ウイスキー以外は、前年割れの状況だ。
1世帯あたりの酒類購入数量は、▽清酒=549ml(1・7%増)▽焼酎=748ml(8・7%減)▽ビール=2・25l(17・6%減)▽ウイスキー=67ml(11・7%増)▽ぶどう酒=83ml(33・6%減)▽発泡酒=1・46l(18・4%減)--の状況。東京区部における9月分の酒類への1世帯あたり消費支出金額は3446円で、前年対比1・1%の微増だが、大阪市の状況は2721円で10・4%減少と、地域によってかなり酒類への家計支出に差がある。
また、9月分の外食への消費支出金額は、全国平均で1世帯あたり1万2563円で前年比2・2%減少し、このうちの飲酒代は1064円で5・8%減少している。東京区部では外食支出が1万8267円で2%減、飲酒代1428円で2・3%減だが、大阪市では外食代が1万3528円で5・9%増、飲酒代1347円で9・2%増と、これも地域によってばらつきがある。
景気は回復過程に入っているとはいえ、庶民、一般家庭などの消費力、家計支出の勢いはまだまだ弱く、特に酒類への需要力は、酒類の持つ特性との関係や、家計消費支出の中の酒類消費ランクの低下などから酒類の家庭需要の活性化が本格化に至るには、なお、かなりの時間がかかりそうとの見方が一般的だ。