
【鳥取】鳥取県中部の蔵元で組織する倉吉酒造組合(中井俊郎理事長、中井酒造社長)では、傘下9の蔵元すべてで、国税の電子申告・納税システム「e-Tax」が導入された。組合が主導して「e-Tax」の普及に努める新たな事例として注目を集めている。
「e-Tax」は、あらかじめ登録をしておくことで、インターネットを使い、国税に関する申告や納税、申請・届け出などの手続きができるシステムとして開発され、平成16年6月から全国的に運用が開始された。政府は、2010年度までにその利用率を50%以上にするという目標を掲げている。
倉吉酒造組合では、平成18年4月の例会で「酒税の電子申告に対する取り組み」を議決し、6月には5社が導入、7月には3社、8月に1社と、3カ月で全社に導入された。「当組合では、『一緒になって何かをやろう』とする団結力は強いと思う。今回は、組合に『e-Tax』が先に導入されていたということも、前向きに話を進めていくきっかけにもなったと思う」と話すのは同組合の中井俊郎理事長。同氏の蔵には6月にシステムが導入されたが、「思っているよりも簡単。導入する際の金額的な負担もほとんどない」と話す。
4月に鳥取税務署の中野慎治酒類指導官からシステムについての説明と資料が配布され、その後、組合が電子申告に必要なカードリーダーを一括して購入。パソコンを普通に使用できれば「e-Tax」も使うことができるようになっているため、事前の講習会などもほとんどしなかった。中野指導官は、「多くの場合、(新しいシステムを導入するという)食わず嫌いがあるのだと思う。最初の手続きはしなくてはいけないが、その後は簡単に利用できると思う」と話す。
8月に行われた通常総会において、「他税目での電子申告利用」「各地区における電子申告の広報・普及に努める」旨の決議をそれぞれ採択。倉吉間税会副会長も務める中井理事長は「今度はこれを拡大しなければいけない」と、各方面でPRを行っている。
鳥取県では、県下酒造組合が一本化され来年7月1日から「鳥取県酒造組合」として新たなスタートを切ることになっている。中井理事長は、「今回、『e-Tax』導入に関しては組合員が団結して、非常にスムーズにいけたと思う。当組合では、これまでも全9社が集まって行う地酒祭り『九蔵祭』を開催するなど、組合員が一丸となってさまざまなPR活動を積極的に行ってきた。これは、一本化となった後も継続していきたいと思う。県酒造組合となっても需要開発に努め、チャンスを逃さずどんどんチャレンジをし、厳しい現状を打破したい」と話した。