
【高知】清酒「瀧嵐」や「仁淀川」の高知酒造(吾川郡いの町、竹村彰夫社長)は、全国新酒鑑評会で金賞に輝いた。受賞は21年ぶりという快挙。年間製造約1200石で県内が98%を占める。四国でも良質の水で知られる清流「仁淀川」の大自然を求め、高品質の酒造りを展開。県外需要にも期待している。
昭和19年、企業整備法で28社(現22社)が統合。高知市九反田を拠点に県内有力銘柄の「花の友」を誕生させた。49年秋に同市前里で工場が完成したが、いずれも宅地化など水質悪化で移転を余儀なくされ、平成2年末に現地に移転。良質の水を求める同社の姿勢は、豊富な自然に恵まれた清流との共生にたどり着いた。
酒造りは現在、少数精鋭で高品質を重視。一般レギュラー酒が減る中で特定名称酒が増加。銘柄比率は「瀧嵐」が9割で残りが「仁淀川」。同社杜氏3年目の大原哲男氏(50)はすでに2年連続で全国鑑評会の入賞を果たしており、ようやく悲願が実った。「味が良くなった」と好評を裏づける技術力の表れだ。
同社は、高品質化と同時に製品展開も多角化。四万十うなぎ白焼「吟醸セット」(5250円)をはじめ、お燗がそのまま出来る大河ドラマ記念「大田黒」(1200円)や壺・陶器など多彩なアイデアを立案。10代目現社長の娘で、夫婦で活躍する松村実加さんは「蔵で出来たお酒をきき酒するとおいしい」と今後も大自然の立地を生かしたい考えだ。
写真は大自然に育まれた清流・仁淀川を望む同社