エジプト考古学と植物遺伝学が出会う、早稲田・京都大学が共同ブランドビール

 「現代によみがえった古代エジプトビール」を発売--。
 エジプト考古学者、早稲田大学の吉村作治教授が、古代エジプトでのビール醸造には「エンマー小麦」を使用していたことを2002年に明らかにしたが、古代種エンマー小麦は世界どこでもほとんど栽培されておらず、現代でこの小麦を使っての醸造は不可能と言われていた。しかし、京都大学がそのエンマー小麦の種子を保存していたことが分かり、2004年に両大学が共同でエンマー小麦を使った古代エジプトビールの醸造に成功した。

 この成果を社会還元として世に提供したいと、京都大の尾池和夫総長が早稲田大の白井克彦総長に呼びかけ、両大学の共同ブランドビールを開発する計画がまとまり、エンマー小麦近縁のデュラム小麦を麦芽・小麦総量の20%を用いることで、独特の風味を醸し出す現代ビール「WHITE NILE」の開発に至った。

 そしてその研究成果を生かし、黄桜酒造から京都の地下水で製造した「WHITE NILE」が4月12日、発売された。副原料として小麦を使用することで、爽快感のあるすっきりとした味わいで泡持ちが良く、また、風味を大切にした緩やかな濾過により、酵母が生きているフレッシュなビールとなっている。

 販売は、早稲田、京都両大学関係売店酒売り場および料飲店と、黄桜酒造直営料飲店および小売店で取り扱われる。

 エンマー小麦は現在、京都大学附属農場で種子生産中で、同小麦入りの「WHITE NILE」の発売は来年夏になるが、今回、それに先駆けてデュラム小麦入り「WHITE NILE」を先行発売した。

 ▽アルコール度=約5%▽容量=330MLびん▽参考小売価格=429円

(掲載日:2006年04月12日)

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