【京都】日本酒造組合中央会近畿支部と、近畿清酒青年協議会の共催による「清酒製造業近畿人材養成研修会」が7月21日、京都市のホテルグランヴィア京都で開催された。
この研修会には、近畿2府4県の清酒メーカー約180人が出席。冒頭、西村隆治近畿支部長は「今年に入ってからの清酒市場は、底を打つ可能性も散見される状況となっている。清酒を本当に復権軌道に乗せていくためには、共同行動を取ることが非常に重要だ。1社だけの繁栄を願ったのでは、真の復権は訪れない。日本酒で乾杯、湯煎燗酒、和らぎ水などは、いずれも共同行動による清酒復権運動の一環だ。こうした活動を通じ、清酒復権につなげていかなくてはならない」とあいさつした。
講演では、日本酒造組合中央会の辰馬章夫会長が清酒業界の現状と、中央会の活動方針に触れ、「消費者の視点に立った需要開発を心がけ、業界を“質で攻めて量につなげる”方向へと導いていかなくてはならない。また、需要開発で業界に求められているのは“語り部”をつくっていくこと。料理、文化、美容、医学、テーブルコーディネートなど、清酒にまつわる幅広い分野で、お酒の多面性について語ってもらえる第三者を育成していく必要がある」と述べた。
また、税制問題では「清酒の品質設計と表示について、消費者の視点に立ってどのようなメッセージが送れるのか。造り手の顔が消費者に届き、認識してもらえるようになれば、シェア10%の回復も可能になると思う。来年度に予定されている税制改正では、現在の10種類11品目を、どのようにグルーピングするのかが大きな焦点になる。一方で、消費税のあり方も視野に入れておく必要もある。場当たり的ではなく、長期的な視野に立った思想を貫いた酒税制度を構築していただきたいと思っている。新ジャンル商品の登場という“意図しない形の減税”は、もう今回で打ち止めにしていただきたい」とした上で、「清酒については“國酒”という位置づけや米の事情などもアピールして減税を強く訴えていきたい」と減税の必要性を強調した。