公正取引委員会は、大規模小売業者による優越的地位の乱用行為を規制するルール「大規模小売業告示(大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正取引方法)」の運用基準案を公表した。
その中で、大規模小売業者にありがちな「不当な値引き」については、商品購入後に納入価格の値引きをさせることを原則禁止することとしている。
【不当な値引き】(1)大規模小売業者が、納入業者の責めに帰すべき事由がある場合を除いて、当該「納入業者から商品を購入した後、当該商品の納入価格の値引きを当該納入業者にさせること」を禁止するもの。
(2)①例えば、次のような値引きを行うことは、納入業者の責めに帰すべき事由がある場合を除き、不当な値引きに該当する…▽セールで値引き販売したことを理由に、値引き販売した額に相当する額を納入業者に値引きさせること▽在庫商品について、従来の店頭表示価格から値引き販売しているところ、当該値引き販売に伴う利益の減少に対処するために必要な額を納入業者に値引きさせること▽毎月、一定の利益率を確保するため、当該利益率の確保に必要な金額を計算して、それに相当する額を納入業者に値引きさせること。
②ここで「購入した」時点とは、売買契約が成立した時点であることから、大規模小売業者が商品の納入を受ける前であっても、口頭、書面のいかんを問わず、売買契約が成立していれば「購入した後」になる。
③「当該商品の納入価格の値引きを当該納入業者にさせること」には、特定連鎖化事業を行う大規模小売業者が、加盟者が購入した商品の納入価格の値引きを納入業者にさせることも含まれる。
(3)納入業者の責めに帰すべき事由があるとして値引きを行うことが認められる場合であっても、無制限に値引きすることは認められず、「相当と認められる金額の範囲内」で値引きを行う必要がある。例えば、商品に瑕疵(かし)がある場合であれば、その瑕疵の程度の応じて正当に評価される金額の範囲内で値引きを行う必要があり、これを超えて値引きを行う場合には、本項に該当する。