公正取引委員会はこのほど、平成16年度における独占禁止法違反事件の処理状況を発表し、その中で、中小事業者などに不当に不利益をもたらす違反行為への厳正・迅速な対応としては、▽大規模小売事業者などによる納入業者に対する優越的地位の乱用行為に関する事件(合計5事件、勧告審決4社、審判開始決定1社)▽酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法に基づく国税局長からの措置請求に係る不当廉売事件(平成16年7月30日、4社に対し警告)--だった。
公取委は、中小企業者などに不当に不利益をもたらす不公正取引事件については、規制緩和後の市場における競争秩序の確保を図る観点から、中小事業者などに不当に不利益をもたらす不公正な取引方法に対する厳正・迅速な処理を努めている。
(1)「不当廉売」では、平成16年度においては、酒類の不当廉売行為について、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法第8条の規定に基づく国税局長からの公取委への措置請求を受けて審査を行い、対抗廉売を行っていた事業者を含め、合計4社に対し警告を行った。
(2)平成16年度においては、酒類、石油製品などについて、不当廉売につながるおそれがあるとして627件の注意を行った。不当廉売注意件数は、酒類が485件で最も多く、石油製品30件、その他112件、合計627件となり、酒類が全体件数の77%強に及んでいる。酒類不当廉売の注意件数の年度別推移は、平成12年度893件、13年度2494件、14年度904件、15年度507件、16年度485件で、13年度の2494件をピークに、注意件数は漸減の傾向をたどっている。