【福岡】全九州卸売酒販組合協議会(栢正一会長)は6月10日、福岡市内で第44回通常総会を開催した。総会には九州7県卸組合の役員、事務局が出席し、平成17年度収支予算案など上程の全議案を可決承認したほか、懸案問題について協議。特に新取引制度をめぐり意見交換した。
新制度への移行、それに伴う収益改善に手ごたえを得る発言がある一方、いまだ移行に至っていない案件によって、改善した納入価格の再見直しを迫る要求が強まっていることが報告された。改善した取引の“逆戻り”を懸念する声も上がったが、小売業者の揺さぶりに屈しない姿勢があらためて強調された。
冒頭あいさつに立った栢会長も、新取引制度への移行は「90%の小売業者に支持されている」とし、改善した取引を後戻りさせないよう訴えた。各県状況報告では“逆戻り”の懸念が示された。例外の案件が影響し、地場大手量販店が交渉に応じないケースが示されるとともに、「結局、量販店の店頭価格が上がらなければ、(改善した取引が)壊れるのではないか」と危ぐする声も上がった。「どこまで踏ん張れるのか」との本音ももれ、事態が正念場を迎えていることを浮き彫りにした。
DSの揺さぶりが激しい情勢や、卸免許を取得した小売業者の強硬な交渉、生産者価格を割り込むビールのDS価格などが問題視されたが、“逆戻り”を認めるような交渉には乗らない決意が示された。
一方、「新取引制度にならい、ビール・発泡酒だけでなく、他酒類も利益商材となるよう働きかけていきたい」との発言もあり、新取引制度への移行を、酒類全般の取引条件改善の契機として生かす考えも示された。
当日は同協議会総会に先立ち、卸中央会北九州支部(栢正一支部長)の第30回通常総代会も開催されたが、その中では、例外の案件にこだわることへ異論を唱える発言もあった。ある全国系卸の出席者は、「各社が自社のコストに見合った取引基準を定めているはずで、それを守り利益確保していくしかないだろう」と語った。
なお、九州7県の卸業者が一堂に会し、懸案問題について協議する「全九州卸売酒販業者大会」は、今年は鹿児島県卸売酒販組合が主管のもと9月16日、鹿児島市の城山観光ホテルで開催することが発表され、大会運営への協力が求められた。