京都で室町時代の酒蔵跡を発掘

 【京都】京都市下京区の工事現場から、室町時代の酒蔵跡とみられる遺構が発掘された。遺構が発掘されたのは、下京区楊梅(やまもも)新町の中学校の校舎跡地。発掘現場からは甕群、井戸、柱穴、土壙などの遺構が発掘された。甕群とは、甕を据えつけた穴が規則的に並ぶ範囲で、蔵の跡と考えることができる。

 室町時代の下京は、楊梅小路沿いに多くの麹室、酒屋が営まれていたことが、史料から判明している。こうした史料の一つに、応永26年(1419年)、「楊梅室町西南頬の倉」と場所が特定できる蔵があり、今回検出した甕群と合致する可能性がある。ただ、出土した常滑焼甕、備前焼甕が応永26年という年代よりも古いこと、甕の数や井戸の数が多いこと、作業空間を伴うことなどから、この場所では大規模かつ長期にわたって酒造りが行われていた可能性が高い。

 京都町中での酒造りは江戸期以降衰退し、この場所にはその後、遊廓に使われていた町家が建てられていたという。

(掲載日:2005年05月18日)

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