大型店舗酒類小売業免許制度を見直し 免許取得後3年間の酒類販売制限を緩和へ

 国税庁は、政府の規制改革3カ年計画で求められている大型店舗酒類小売業免許制度(店舗面積1万平方m以上の店舗を対象)における需給調整要件の緩和、見直しと、企業のIT化に関する制度の充実の一環として要望されている通信販売酒類小売業免許制度における対象品目の拡大などについて検討を急いでおり、今年夏ごろまでに決定したい考えだ。

 国税庁は、規制改革・民間開放推進3カ年計画(平成16年3月19日閣議決定)に沿って、「大型店舗酒類小売業免許制度」における大型店舗酒類小売業に係る販売規制の緩和を検討中で、平成17年度に結論を得ることとしている。

 現行の大型店舗酒類小売業免許制度の需給調整要件では、免許付与後3年間に販売しようとする酒類の範囲が、清酒(500ML以下の容器入りのリサイクル対象となるびん詰め品に限る)、合成清酒、焼酎、みりん、果実酒類、ウイスキー類、スピリッツ、リキュール類、雑酒、輸入酒類で、免許付与後3年間は清酒(500ML超の容器のものなど)、ビールは販売対象とされない、との地域需給の調整上、販売できる酒類について一定期間の制限を設けている。

 大型店舗酒類小売業免許の取得後3年間の販売制限などの特例的措置について、「酒類小売業者の経営の改善などに関する緊急措置法」の施行の状況などを踏まえて見直しを検討することになっている。

 国税庁は、現行の大型店舗酒類小売業免許制度には、次のような問題点があるとして、需給調整要件などの緩和が必要であるかどうか検討を進めている。

 (1)人口基準および距離基準が廃止されて、大型店のみ特例的に扱うという制度本来の役割が失われた。

 (2)大型店舗の数自体が増加する中で、各店舗の面積により各店舗内の免許数を制限する意義が乏しくなっている。

 (3)酒類の商品が多様化する中で、一部の酒類のみを対象とした販売制限を行うことの意義が乏しくなっている。

 国税庁によると、平成16年3月末現在の大型店舗酒類小売業免許場数は1781場で、そのうち販売できる酒類の範囲の制限があるものは346場、酒類の範囲の制限などがないものは1435場となっている。また、最近の付与状況は、12年度が124件、13年度が51件、14年度が79件、15年度が145件。

 通信販売酒類小売業免許制度(平成3年から運用開始)については、「e-Japan重点計画-2004」(平成16年6月、IT戦略本部)の中で、企業のIT化に関する制度の充実が求められており、通信販売酒類小売業免許における対象品目の拡大を検討して2005年度末までに結論を得る、ことを要請されている。

 現行の通信販売酒類小売業免許制度には、“1”販売できる酒類の範囲の制限については、酒類の商品が多様化する中で、銘柄による制限などを設けることの意義が乏しくなっている“2”未成年者の飲酒防止の観点から酒類通信販売の管理体制のさらなる充実を図っていく必要がある--などの問題点があるとして、通信販売酒類小売業免許制度の改正について検討を進めている。

(掲載日:2005年03月04日)

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