アサヒビール 国産最軽量級の缶開発、全国8工場で完全切り替え

2018年12月13日

 アサヒビールは、昭和アルミニウム缶・東洋製罐・日本ナショナル製罐・大和製罐と共同で、環境に配慮したパッケージ開発の一環として国産最軽量級となるビール類350mlアルミ缶を開発した。350ml缶1缶あたり最大で1g約7%の軽量化となり、CO2排出量は年間で1万1000t削減できる見込みとなる。

 2017年3月から神奈川工場を皮切りにテスト展開を開始し、2018年中に全8工場の設備投資とテスト展開を完了し、2019年上半期中を目途に全8工場での完全切り替えを目指していく。完全切り替え時には、ビール・発泡酒・新ジャンル商品のすべてのブランドで展開する。

 今回のパッケージ開発では、缶の強度などの製品品質を確保しながら、缶胴部分のアルミ使用量を最大限減らすことで軽量化を図った。軽量缶の実用化にあたっては、主に工場の缶詰ラインにおいて、缶に加わる衝撃を抑え缶のへこみや変形を防ぐための製造設備の改造や最適化を行なう等の技術開発により実現した。

 アサヒビールではこれまでも、環境に配慮した容器・包装資材として、ビール類缶蓋204径(缶蓋の口径が56mmの缶蓋。以前使用していた206径缶と比較して口径を2・45mm小さくし、アルミの使用量を約0・5g削減した)や、軽量6缶マルチパックなどを開発してきた。ビール類アルミ缶においては、同様の軽量化を500mlサイズにも拡大する予定としている。